宇野実彩子が本誌に登場!「求められる自分を表現したい」
2019年11月28日(木)発売の『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年1・2月合併号に、ドームツアー「AAA DOME TOUR 2019 +PLUS」真っ只中の宇野実彩子が登場。33歳を迎えた彼女が思い描くこれからの夢とは?
(以下、本誌より抜粋)
「自分がこうありたいというよりも、求められる自分を表現したい。“必要とされたい”っていうのが活動のベースにあります」と語ったこの言葉が、宇野実彩子というアーティストの生き方を物語っている。誰かに必要とされたかったから、自分の存在をファンに認めてもらうことが自分自身の幸せに。「誰かの力で私はこんなにも幸せになれるのかと思うと、一人で生きてないなぁって」と話したときの笑顔がとても美しかった。現在はAAAの活動に加えてソロとしても全力を挙げて活動。新しい挑戦をするたびに、彼女は確実に成長し一歩一歩前進する。
──曲のリリースやライブの度に、振り返る作業を怠らず、SNSの反応も必ずチェックする。想像とは違ったリアクションもあるし、傷つかないかといえば嘘になるときもある。それでも耳を閉ざさないのは、“求められる音楽を歌いたい”から。
「ファンの声を信頼しているし、私は『私が言いたいことはこうです』とか『私の音楽はこうです』っていうのが昔からあまりないほうだから、自分がこうありたいというものよりも、求められる自分を表現したい。“必要とされたい”っていうのが活動のベースにあります。必要とされたい思いが先にあるから、共感してもらえる音楽や表現、映像を常に考えています。(中略)アーティストならば個性を確立すべきなのかもしれないけど、どうも私にはないみたいで。背伸びしてもしょうがないし、要は嘘をつけないんです。人間誰しも、今日思っていることと明日思っていることが違うと思うし、貫くってすごく難しい。だからせめて、嘘をつかないで今の自分を表現していくことだけは誠実に。メッセージとかパフォーマンスにおいても妥協をしないで、自分がひとつのツールであることを意識して、客観する目線だけは絶対に貫こうと」
──インタビュー中に、何度か「私にはなにもない」と口にした彼女。印象に残ったのは、そこにまったくネガティブな響きがなかったから。
「私のプライベートなんて、スイッチが抜けていたら『自分の魅力ってなんだろう』とわからないくらい、何も持ってないんです(笑)。ステージに立てるのは、サポートしてくれる人がたくさんいてくれるから。一人じゃ絶対無理で、みんなの力で散々持ち上げてもらって、“いってらっしゃい!”と送り出してもらえて、初めてステージに立てる人間なんです。私って何もないなと思うから、求められるものを表現していく戦い方になったのかもしれないですね。今年はソロツアーで全国を回ったんですが、一公演につき一回くらい『なんでみんな、こんなに私のことを見てるんだろう?』と不思議な気持ちになる瞬間が訪れるんです。『この関係はなんだろう』『私って誰?』と。そういう意味では、私はファンの人たちによって自分の存在を教えてもらっている。こんな幸せなことないですよね、私は誰かに必要とされたかったわけですから」
(ここまで、本誌より抜粋)
インタビューでは他にも、過酷だったデビュー当時や、周りの誰かと比べて落ち込み苦しんだ20代、自分の弱さに直面したというソロ活動について、等身大の言葉で語ってくれた。「責任や手応えを感じることがこんなにも自分を豊かにしてくれるんだと気づけた。時間と経験が支えてくれる自信がやっと30歳にして見つけられて、この先なにかあっても、自分は自分でいられるだろうな」。デビューから10年、立ち止まることなく走り続けてきた宇野実彩子が魅せた吸引力を、最新号で確かめて。