花のある暮らし vol.2 木村 亜津「花を眺めているだけで笑みがこぼれる」 | Numero TOKYO
Culture / Lifestyle

花のある暮らし vol.2 木村 亜津「花を眺めているだけで笑みがこぼれる」

毎日、花々やグリーンに囲まれて仕事をしている人たち。いきいきとした彼らの幸せの源やハッピーを感じる瞬間は、一体どんなときなのだろう。自然の恵みとパワーに満ちたライフスタイルを語ってくれた。フラワーデザイナー木村 亜津の花のある暮らし。(「ヌメロ・トウキョウ」2019年11月号掲載)

鮮度が高いと押し花の色が美しく出る。
鮮度が高いと押し花の色が美しく出る。

高山植物から作品作り
生活の一場面まで植物を愛す

酒屋を居抜きで改装したアトリエ。ほとんど手を加えておらず、そのまま作業場にした。
酒屋を居抜きで改装したアトリエ。ほとんど手を加えておらず、そのまま作業場にした。

自然物をテーマにした作品作りのほか、宿泊施設のディスプレイなども手掛ける。酒屋を改装したアトリエでは作業に没頭。「花の仕事をしていて幸せを感じるのは、難しいオーダーをクリアしたときでしょうか(笑)。普段はアトリエの外に好き放題に生えている植物に、朝起きて無心で水をやっているときに幸せを感じますね。気分がいいです」

お庭に咲いていたピンクのハスで素敵な作品が完成!
お庭に咲いていたピンクのハスで素敵な作品が完成!

趣味は国内外の山へ出かけること。森に生い茂る力強い木々や高山植物などに出合い、四季を感じるのも至福のとき。持ち帰ることはできないが、作品のインスピレーション源になることもあるという。

生花に乾燥剤をのせて作る押し花。ラウンドカッターでくり抜いた花びらは、スプレーのりで完成させる
生花に乾燥剤をのせて作る押し花。ラウンドカッターでくり抜いた花びらは、スプレーのりで完成させる

「押し花の作品も定期的に作っています。これはもうマニアの域ですね。裏と表の表情が違うのを見るだけで、笑みがこぼれてしまって。アトリエ内にたくさんストックがあり、出しては眺めています」と語る。

棚には世界中から集めたという大小さまざまな花器が。直感でいいと思ったものばかりが並んでいる。
棚には世界中から集めたという大小さまざまな花器が。直感でいいと思ったものばかりが並んでいる。

あの人に聞いた花のある暮らし

Photos : Harumi Obama Text : Aika Kawada Edit : Yuko Aoki

Profile

木村 亜津Azu Kimura フラワーデザイナー/作家。植物を素材とした空間ディスプレイや、撮影を担当する傍ら自然物をテーマに作品を制作。鑑賞者に植物が新しい感覚で見えることを目的に活動している。http://azukimura.com/

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する