銀座メゾンエルメスでE・ソーニエ展スタート
主にガラスを用いた彫刻作品で知られる、パリ生まれの現代美術アーティスト、エマニュエル・ソーニエ。かねてから親交が深いというエルメス財団主催で、東京の銀座メゾンエルメス フォーラムでの個展が実現。7月14日から10月31日まで。
70年代後半より作家活動をはじめ、現在は故郷のパリ、そしてトルコを拠点に制作を続けるエマニュエル・ソーニエ。自身にとって身近な歴史的なできごとや、惨事を参照しながら作品をつくり、人間の実存について根源的な問いかけを続けるアーティストだ。
例えば、中庭に黒いアスファルトの破片を敷き詰め、仮の大地を出現させた作品『黒の広場』では、人が信じて疑わない足場の不確かさや、上書きされ覆い隠される歴史の運命を、豊かな暗喩と沈黙の中で表現。ソーニエの作品テーマへのあくなき探求が見事に表現された、重要な作品だ。
本展は、今年2月にパリの「パレ・ド・トーキョー」で開催された個展「Black Dancing」から発想し、ジャズ・ピアニストであるセロニアス・モンクへのオマージュとして構想。モンクの演奏からインスピレーションを受け、楽曲のように3つのパートで組み立て、展開される。
また、親交の深いアーティストたちの作品も紹介。ネットワークを通じて活動を広げる現代作家のあり方に迫った内容となっている。ぜひご覧あれ!
「ATM tempo I/II/III セロニアス・モンクに捧ぐ」
エマニュエル・ソーニエ展
会期/2017年7月14日(金)〜10月31日(火)
会場/銀座メゾンエルメス フォーラム
住所/東京都中央区銀座 5-4-1 8階
時間/月〜土曜11:00〜20:00 (最終入場19:30)、日曜11:00〜19:00(最終入場18:30)
休館日/無休
TEL/03-3569-3300
URL/www.hermes.com
Text:Akane Naniwa