カラダとココロの本音を語る座談会! nakedfact club Vol.2 「自分を大切にすることとは?」「ジェンダーギャップについて」
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カラダとココロの本音を語る座談会! nakedfact club Vol.2 「自分を大切にすることとは?」「ジェンダーギャップについて」

これまでタブーとされてきた性や体のことについて自由に話し合える世の中を目指して「nakedfact (ネイキッドファクト)」の創業者である高橋クロエが始動したプロジェクト「nakedfact club」の第二弾。

今回は、国際女性デーにちなんでジェンダーギャップをテーマに座談会が開催された。

Numero.jpでは、前回に引き続き、その模様を独占レポート。

「nakedfact club Vol.2 」座談会テーマ
1.自分の体を知ること=自分を大切にすることとは?
2.ジェンダーギャップ、どうやったら本当になくなる?

1.自分の体を知ること=自分を大切にすることとは?

高橋クロエ(以下T)「1908年にアメリカの女性労働者が劣悪な労働環境の改善を求めたことをきっかけに始まり、1975年に国が正式に『国際女性デー』が定められたのだけど、今回は、国際女性デーにちなんだことをみんなと話したいと思ってます。自分の体を知ること=自分を大切にすることと思っているのだけど、みんなはどのようにしている?」

※参加メンバーは匿名イニシャルにて表記しています。

T「私は、産後に自分が自分でなくなってしまうくらいのPMSになってしまって、それでいながら育児をすることがハードで、一旦ピルを飲み始めたのです。でも、100%それがいい判断と自分で思ってないなかで選んでいる自分がいて、すごく葛藤しながら、あの辛いPMSはもう体験したくないと思って、婦人科の先生と相談しつつ、ピルを飲みながら漢方に変更しようか迷ってる。だからこそ最近は漢方を調べたり、薬ではないなにかケアできるものなどを探したり、ハーブティーを飲んだり、落ち込んでいい時間をあえて作ったりしてる」

M「むしろ、ケア方法がわからない…。私は結婚生活の最後の1年間に生理が来なくって、結婚生活を終えたとたんに、生理がくるようになった。ストレスだったんだな〜と改めて気がついた。解放されて、生理が60日に1回、40日に1回、とペースがよくなってきたんですけど、また仕事で辛くなった時に4ヵ月生理が来なくなって、やめた次の日に生理がきたということがありました」

T「やっぱりすごくメンタルと関係しているよね」

M「なので、みなさんのケア方法を参考にお伺いしたいです。婦人科も、あまりいい先生にあえたことがなくて、同じところに通うことができてないの…」

T「婦人科問題あるよね。女医さんだからいいとかでもないし、カウンセリングで嫌な気持ちになったことがあって、それがトラウマで行きにくいな、ハードル高いなと思ってた」

M「私は、運動をずっとしていたこともあって、生理がくるのが遅かったんだけど、生理がひどく、汗でびしょびしょになるくらい生理痛がひどくて倒れることもあった。調べてもあまりわからず、初めて婦人科に行ってみようと思ったら、『もしかしたら水分のとりすぎかも』と言われて、生理のときって血管がキュっとなるらしく、お酒のみすぎて救急車で運ばれるみたいなことがあって。それを言われてからは、生理の周期に気をつけて水分とお酒は摂取しずぎないようにしてる」

I「お酒もあると思う! 水の飲み過ぎで冷えにも繋がったりするし…水分量調節って大事なんだね」

T「なんか、ピル飲んでるリスクがすごくて、今5年くらい飲み続けてるんだけど、『そろそろやめた方がいいですか』って婦人科の先生に聞いた時に『5年か。10年だとちょっとね。』って言われて。最近周りの友達も婦人科で不妊治療とかに行くと、まずピルを飲んでるか飲んでないかを聞かれるみたいで。最初にピルを飲むって決めた時には、色々なリスクの話しとか言われてないのに…その情報を知らずに飲んでるのが怖いと思ったんだよね」
※ピルやリスクの効果については個人の見解です。

全員:「怖い! 知らなかった」

M「現代社会の中で、みんな働きやすくするためにピルをとりあえず飲むみたいな人もいるもんね」

A「私たちも本当知識が必要ですよね!」

R「でもPMSの時、気分の浮き沈みは実際にあって、自分って価値がないと思ってしまう」

T「あれね。『私なんて…何もできない…』って悲劇のヒロイン状態になるよね。私の心がそうなってるだけで、数日たったら戻るっていうのを言い聞かせるようにしてる」

R「最初、うつ病かと思ったけど、でもPMSか!と思ったら、ケアとかは特にしてないけど、あまり気にしないように過ごすようにしている」

K「私はピルを飲むのが自然に相反してる気がして、色々調べてた時にマグネシウムがいいらしいって知って、飲み初めて1ヶ月くらいで、悲しみは緩やかになった気がする。イライラは収まってないけど、沈み系は穏やかになった気がする」

A「頭痛だったら、EVEがいい!とかくらい簡単にもっとこういう成分がいいとかを提示してほしい!わかったらいいのに」

T「生理のこういう話しも、昔は性教育の環境が男女別々だったりするから、今でも男女でうまく話せなかったり、性教育を受けていない世代の男性は、『生理は1日で終わるものだと思ってた』とか言う人もたまにいるし…性の話もそうだし、人間の三大欲求はみんな満たされる権利があると思うんですけど。三大欲求について一緒に生活している人と共有したり話しができないのは辛いし、ジェンダーギャップを感じるよね」

M「今の歳になって、やっと少しずつ話せるようにはなったかな。セックスの話は、お酒の場で、おもしろおかしくなら話せるけど、確かに生理の話は男性には、どうせわからないし伝わらないかって空気もあるし、触れてきてないからむずかしい気がして、こっちもわざわざ話さないかも」

M「私、生理マウントとらないで!って言われたことある(笑)」

全員「キャー!なにそれ無理!」

M「しかも、 男性が言ってきたんですよ。40代くらいの、生理痛も経験したことないのに…」

T「でも、今は生理痛体験できる機械があるらしいよ!その人に絶対体験してほしいね」

A「そもそも、マウントの言葉を履き違えてますよね(笑)」

T「自分を大切にすることで言うと自分の体を自分で守ることもそうだなと思っていて、避妊の話なんだけど、学生の時は“中出し”しなかったら子どもできないよね〜ってみんな勝手に思っていたけど、ある日友達が子どもできちゃって。え、私たちの思っていたことと違う!ってなった。性教育がまだまだ遅れてるなって感じる。母親が昔、心配だったのもわかるけど『避妊しなかったら人生終わるよ』と言われたことがあって、セックス=いけないこと。と思っていたけど、高校生くらいになったときは父親に彼の家に行くと伝えたとき、『ゴム忘れるなよ』ってさらって言ってくれたことがあって、そのくらい性行為をすることは自然なこととして受け入れてもらえた感じがあった」

M「家での性教育は、私は昔からあった。親がブラジルハーフって言うこともあって、コンドームを持っていることはかっこいいこととして、持たされてました」

T「素晴らしい! それで言うと、父親のほうがオープンだったと言うこともあって、やっぱり国民性をすごく感じる。Mちゃんみたいに女性もコンドームを持っていてかっこいいっていうふうになったらいいのになと思う」

M「今の性教育が逆に気になりますね。全然記憶がないです」

M「今自分の彼が、年下なんですけど、男女一緒に性教育の授業を受けているって言ってました」

A「オランダの性教育がとても進んでて、気になって去年3ヵ月住んでみたんですよ。オランダはいろんな国の人がいて、性教育が0歳くらいから始まっているから、初体験がヨーロッパの中で一番遅いらしい」

T「性教育がない中で、スマホとかから情報を得て見様見真似でやっちゃうのが心配。だからこそ、性教育は子どものころからするべきだよね」

2.ジェンダーギャップ、どうやったら本当になくなる?

T「今、男女平等と言う言葉がすごい間違った方向に進んでいるなと感じていて…」

A「それ本当にわかります」

T「公平性を求めていて…男女の体が全然違うのに、結局女性がやることが多い。女性は月に1回出血するのと、男性は出血がないのに、どちらが大変ですか。って思ってしまう。こないだ、SNSをみていた時に国際女性デーのときに男性が書き込みをしていて『男女平等って言うけど、戦争になったときに、女性は戦争にいけるんですか』みたいなのがあって、はぁっと思ってスマホ閉じた(笑)」

A「なんかそう言うことを話してる訳じゃないのに、なんでそうなるんですかね」

T「でもこれが、日本の現実か。とも思ってしまった。学校だけの単純な性教育しか受けてないからわからないんだなって。だからこそ私たちはどんなアクションをしたらいいかなって思ったんだよね」

M「女性もなんか、強くあるべきみたいな、政治家の人とかはそっちの意見の人も多いですよね。国会議員の女性の割合が少ないとか、夫婦別姓できてないのは日本だけだし、いろいろ気になるところがありますね」

T「私も再婚するときに、夫婦別姓がいいけど、って色々旦那さんの実家にも話したりしたけど、理解してもらうのが難しくて、結局事実婚になった」

R「本当に夫婦別姓できないと難しいことだよね。本当は嫌だけどって思ってるひといるよね?」

A「他の国は多くしてるのに。家族が崩壊しているわけでもないし」

T「私親が、夫婦別姓だけど、だからって問題起きたこと一度もなかったよって言ってた」

M「国籍がブラジルだから、ブラジルに行って苗字変えなきゃいけないから、日本では変えられないのか?って役所に聞きに言ったら、『どうせもう一回結婚するでしょ。そしたらもう一回違う苗字になれるから』って言われて、その時に、日本ってやばいなと思いました」

全員 「え〜!衝撃!それ役所に手紙書いたほうがいいんじゃない(笑)」

T「なんか、自分の苗字を最初に戻しておかないと、もしまた離婚した時に、元々の自分の前の苗字には戻れないってルールがあるんだよ」

A「え!知らなかった。みんな知らなさそう。義務教育で教えてほしいレベル」

M「別姓が認められなかったとしても、まずどっちが変えるのかの話し合いをできたらいいけど。当たり前に女性がってならないほうがいいよね」

A「夫がめちゃ理解ある人で、フェミニストなんですけど。年賀状書くときに、苗字が一緒で自分が付属品みたいに見えて嫌だなって思って。夫はいいよって、別々の名前で書こうよって言ってくれたけど、それはそれで、むこうの両親から、私がわがままな女だねって思われるかとか思うなと、女性だけがそういう想いを背負うのが大変だなと思いました」

T「なんか女の人が言うと、わがままにみられることって意外と多いよね」

A「日常の中で感じたことでいうと、ある日、スナックにいったときに、おじさんに『あの人に奢ってもらえばいいじゃん』って言われて、『大丈夫です! 稼いでますし(笑)』って言ったら『女のくせに、男立てられないって、田舎出身なの?』っていわれて」

全員「え! またもや衝撃!」

M「逆に田舎出身ですかって感じの考え方ですよね」

I「女のくせにとか、男のくせにもよく聞くよね。『男の子なんだから泣かないの』とかね」

T「そういうオジとかは、女性におごるとかそういうことでしか満たせてないんだろうね。女の人が役職に就くのも少ないし。傍目に女性が活躍しているように見えるある大企業も女性2割 / 男性8割らしくて。結婚した後に辞めざるを得なくなった女性がいかに多いか。女の人が続けられるシステムがないんだなって悲しく思う」

A「大切なことを決めるところの中で、男の人のバランスが多すぎる」

T「前にいた会社で子どもが生まれたときに、まだ若かったから同じポジションに戻れるのか不安の中で働いて、時短で働けるのは3年までで。3〜6歳は結局、仕事をやめなきゃいけない。ってなってフリーランスになったんですけど。他にも優秀な女性が辞めたり、給料が同世代男性と比較して少なかったり、一回仕事を離れた後に社会復帰する体制を整えるべきだと思う」

I「生理休暇があっても、理解されないと思って使えないとかもよくあるよね…」

A「とにかくナプキンは無料にしてほしい。海外のトイレには、ナプキンが無料ででてきたりするシステムもあるし…」

T「では最後になりますが、自分自身を大切にするのも大切なアクションです。自分を大切にして、無理せず心と体と向き合う時間を作ってみてください。今日話したみたいに、女性の権利やジェンダーの平等について知ったり、話しあったり、発信したり、社会のために一歩をみんなも良いアクションをしていけたらいいなと思っています」

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JUNE 2025 N°187

2025.4.28 発売

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