カルティエと日本、半世紀のあゆみをひもとく『結 MUSUBI』展 @東京国立博物館
カルティエと日本は、深い絆で結ばれている―その響き合う魂を、伝統的な匠の技(サヴォアフェール)と創造性(クリエイティビティ)、二つの歴史的視点からひもとく記念すべき展覧会。 いざ、めくるめく美の饗宴へ出かけよう。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年7・8月合併号掲載)
1847年の創業以来、世界中の文化に敬意を表し、美の地平を切り開いてきたカルティエ。なかでも創業三代目のルイ・カルティエは日本美術を数多く収集。以後、歴史的な作品に表れる結び目のモチーフは、日本との絆を思わせる意匠となった。また1984年に設立されたカルティエ現代美術財団は、才能に輝く日本のアーティストをいち早くヨーロッパへ紹介。制作を支援し、珠玉の作品を世に送り出してきた。
そして2024年。日本で最初のブティック開店から50周年を迎え、長年の絆をひもとく展覧会が催される。第一の視点は、カルティエと日本。19世紀後半に始まる「カルティエ コレクション」のアーカイブピースを通して、日本との対話を浮き彫りにする。
第二の視点は、カルティエ現代美術財団と日本のアーティストたち。本展に先駆けて依頼制作を行った澁谷翔*をはじめ、村上隆や横尾忠則の絵画、荒木経惟、森山大道による写真、北野武、杉本博司、三宅一生ほか、個性あふれる15名の作品を展望する。カルティエのサヴォアフェールと日本のクリエイティビティ——深く結ばれた両者の絆に、二つの視点から光を当てる初の試み。至高なる美の饗宴が、ここ東京で幕を開ける。
*日本の47都道府県を訪問し、地方日刊紙の1面に空を描くプロジェクトを実施した。
「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 - 美と芸術をめぐる対話」 会期/6月12日(水)〜7月28日(日)
会場/東京国立博物館 表慶館
住所/東京都台東区上野公園13-9
TEL/050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL/www.tnm.jp/
※最新情報はサイトを参照のこと。
Edit & Text : Keita Fukasawa