あなたの“偏愛Tシャツ”コレクション見せてください vol.2 とに~
ミュージシャン、映画、アート、珍スポットなど特定のジャンルのTシャツをこよなく愛し収集する、ファッションプロとクリエイターたち。そんな彼らにTシャツへの思い、集める楽しみやこだわりを聞いた。vol.2はとに〜の偏愛Tシャツコレクション。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年7・8月合併号掲載)
とに~|アートテラー
アートTは、どこでも誰とでも美術を語るきっかけに
「芸人として活動していたとき、当時の相方が美術作品にアテレコする姿を見て面白い!と思い、美術に興味を持ちました。美術作品を語る仕事の現場には、アートTを着ていくようにしています。要はツッコミ待ち状態ですね(笑)」。
アートTシャツを紹介するブログが注目されたことで、本格的に収集を始めた。作家ごとにさまざまな作品のモチーフやデザインのTシャツが世に出回っているため、一人の作家につき購入するのは一枚のみ、がマイルール。厳選して集めてきたが、目標の100枚まであと少しだという。
「西洋絵画や日本美術など、できるだけ出向く展覧会のジャンルに合うものをジャケットやシャツの下に着ていっています。バックプリントやちょっとした文字で、作家や作品のTシャツだと気づいてもらえるのは、Tシャツならでは。ストレートなわかりやすいデザインより、“実はここにもあるんですよ”といえる、ひねりが効いたデザインだと会話が弾みます」。
お気に入りは、イヴ・クラインのブルーのTシャツ。フロントは、アーティストのサインのみだが、背中には『ブルー・ヴィーナス』の写真がプリントされている。
Photos: Kouki Hayashi Text: Aika Kawada Edit: Aika Kawada, Sayaka Ito