華やかな花街の世界をちら見!? 一元さんでも大丈夫! OMO5京都祇園 by 星野リゾート | Numero TOKYO
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華やかな花街の世界をちら見!? 一見さんでも大丈夫! OMO5京都祇園 by 星野リゾートで祇園ぐらし

八坂神社を中心とした門前町、祇園。花街の華やかで伝統を重んじる文化やしきたりは、一般観光客にとって、憧れるものの、どうも敷居が高く感じたりもします。それをグッと身近にしてくれるのが、2021年11月に開業した「OMO5京都祇園 by 星野リゾート」。祇園の、季節を大切にする暮らしや、代々受け継がれてきた伝統を知る格好の機会!ガイドブックでは知りようもない“祇園ぐらし”を、小粋に気取ってみました。

京都通もうなる、リアルタイムな街情報

日本各地に展開する都市ホテルブランド、“OMO(おも)”。「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションをあげる都市ホテル」をコンセプトに、その街がもつ楽しさや美味しさを地元ならではの視線で紹介し、旅心をくすぐる仕掛けやアクティビティで盛り上げてくれます。

OMOには1、3、5、7と末尾に付く数字が4タイプあり、今回ご紹介する「OMO5京都祇園 by 星野リゾート」(以下、OMO5京都祇園)の、“OMO5”はブティックホテルタイプ。2021年11月オープンし、京都では3軒目となります。八坂神社の目と鼻の先の四条通り沿い、なんと徒歩1分もかからない距離です。

OMO5京都祇園が位置する京都祇園エリアは、観光客にとって特別な響きがあります。

水茶屋や旅籠、芝居小屋などから発展した、花街ならではの華やかな風情。日本三大祭りの祇園祭をはじめ、祭礼や季節の行事を大切にする人々。街全体が、舞妓さんや芸妓さんが忍ばせる“におい袋”のような、やさしい香りに包まれています。

どこか縁遠いと思っていた京都祇園も、文化や慣習に触れ、しばし“祇園ぐらし”を味わえるのが、このホテル。「ご近所ガイド OMO(おも)レンジャー(以下、OMO レンジャー)」が、そのサポートしてくれます。

滞在中、何かにつけ立ち寄るのが、まるで門前町の茶屋のような「OMO(おも)ベース」。ここには情報収集や、千社札や目録、京うちわなど祇園ならではのアイテムが展示されています。

壁一面に“洛中洛外図”のように描かれた祇園の街には、OMOレンジャーが集めたおすすめスポットの木札がずらり。レトロ、流行、老舗などに色分けされているので、行きたい場所が探しやすいです。併記されたQRコードを読み取れば、地図情報も得られます。

ちなみにOMOレンジャーにおすすめを聞いたところ、小さなサイズの餃子の「餃子歩兵」を提案。舞妓さんがおちょぼ口でもいただけるサイズが、花街ならでは、だそうです。

OMOベースにはアメニティやレンタル用の館内着をピックアップするコーナーもあります。

街歩きで見繕った和菓子と抹茶を、お部屋でいただくアクティビティ

アクティビティのひとつ「祇園てくてく茶会」では、和菓子やお茶にまつわる祇園の暮らしを体験します。祇園には、和菓子店が多く軒を連ねています。職人さんによる和菓子は季節や年中行事を表現したものがあり、味覚と視覚で日々の暮らしが味わえます。数ある名店の中でもおすすめリストを手に、いざ出陣。

「亀屋清永」にて、奈良時代に遣唐使が持ち込んだ唐菓子の一種を今に伝える「清浄歓喜団」をチョイス。OMOベースに戻ると、藤カゴに入った抹茶と道具一式を受け取り、部屋で抹茶体験です。

ちなみに、抹茶は辻利の御薄茶「梅の白」。OMOベースに設置された茶臼で、自ら挽くこともできます(ただし、40分間くらい石臼を回し続けなくてはなりませんが)。

部屋でしゃかしゃかと茶せんを使ってお茶を点て、一服。おひねりのような形をした和菓子「清浄歓喜団」は、がっしりとした歯ごたえ。中のこしあんには“清め”を意味する7種のお香が練り込まれ、雅なお味。心落ち着く、ひと時です。

花街の伝統、老舗の仕出し料理を部屋で初体験

祇園での食事、どこへ行ったら迷いますよね? せっかくなら祇園らしいところへ行きたいけれど、はじめての店に一見さんが入れるのか? なにかと心配……。そんな時にたよりになるのが、「祇園おせわがかり」。食べたいもの、予算、店の雰囲気など、希望に沿ったお店を紹介してくれます。

滞在の3日前ならば、老舗の仕出し屋の料理の手配も可能です! 仕出し屋とは、客席を持たず、注文を受けて宅配する料理店のこと。お茶屋で出される料理や、慶弔時のおもてなしに、仕出し料理は欠かせない京都の文化のひとつです。

一般的なホテルに滞在したならば、仕出し料理の手配など、思いつきもしないでしょう。それがOMO5京都祇園では、“お茶屋の台所”として200年近く愛されてきた老舗「菱岩」の仕出し料理が部屋でいただけるのです。

部屋に届いたお弁当は、蓋をあけた途端、ふわりと振り柚子の華やかな香り。鯛やいかのお造りに、建仁寺麩や鳴門穴子の炊き合せ、鰆幽庵焼にだし巻き玉子など、色とりどり、まさに眼福。ひとつひとつ丁寧に作られている京料理なので、じっくりしっかり味わいました(「菱岩」仕出し弁当¥3240〜)。

祇園おせわがかりの予約には、他に「いづ重」の盛り合わせ寿司や「鳥久」の鍋・お夜食セットのオプションもあります。出発前にチェックを!

暮らす気分が味わえる客室。翌朝にはサプライズが!

36の和情緒たっぷりの客室は、座敷、茶の間、茶の間スイートの大きくは3タイプ。街の軒先に吊るした行燈のようなライトと屋台をイメージした棚がテンションを上げてくれます。

全室に共通して、電子レンジや小さなシンク、冷蔵庫を用意。茶の間以上のカテゴリーの24室はIHコンロのミニキッチン付きです。靴を脱いで部屋に上がるので、街遊びから戻ると、どこか自宅に帰ってきたようなくつろいだ気分になれます。

ユニークなのは、「おへやベーカリーセット(1000円税込)」。寝る前に材料をセットして、翌朝はパンの焼ける香りで目覚めるという、しあわせな仕掛けです。焼き立てのパンは超絶美味! 抹茶スプレッド、豆乳ディップ、粒あんなど、6種のコンディメントが幸福感をさらに引き上げます。

パンとドリップコーヒーの朝食は、実は、京都らしい朝風景。というのも、京都はパンとコーヒーの支出と購入数量が全国でも指折りの高さなのです。ガイドブックでは知りえない、京都の姿ですね。

OMOレンジャーが案内する、うるわしい朝の祇園

ホテルから徒歩圏内のご近所を、深く知り、溶け込むことをサポートするサービス「Go-KINJO(ごーきんじょ)」。「ご近所マップ」や「ご近所アクティビティ」などを通して、祇園を体験します。

今回は、毎朝6:30~7:30に開催される「祇園うるわし朝まいり」ツアーに参加。“うるわしい”という言葉には“美しい”や“人に感動を与えるさま”といった意味が込められています。このツアーでは“うるわしい”をテーマに、祇園をOMOレンジャーとめぐります。

門前町の路地を歩きながら、花街が発展してきた歴史や、玄関先に吊るされた“ちまき”の意味、壁に貼られた舞妓さんのお稽古の一覧表など、OMOレンジャーが解説してくれます。

続いて安井金比羅宮では悪縁を切り、良縁を祈願。仕上げの八坂神社では、忙しい人向けに3回で千回に相当する参拝法“お千度(せんど)詣り”や、美のパワースポットとも呼ばれる美御前社(うつくしごぜんしゃ)の社殿前で“美容水”なる湧き水を肌につけ、ご利益を祈願。すると、お肌がしっとりしてくるから不思議です。

ホテルに戻り、御香煎(おこうせん)を飲んで、ツアーは終了します。



一泊二日でも濃密な祇園ぐらし体験ができるOMO5京都祇園。OMOレンジャーが案内するツアーやアクティビティ、街情報は無料です(自分で購入するお菓子や予約する仕出し料理は別途料金)。こんなプライスレスな体験ができて、なんと1室1万8000円~。次はどこのOMOへ行こう?

OMO5京都祇園 by 星野リゾート

住所/京都府京都市東山区四条通大和大路東入祇園町北側288
TEL/0570-073-099(OMO予約センター)
URL/hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo5kyotogion/

 


 

Profile

古関千恵子Chieko Koseki 旅行ライター。リゾートやエコ、ダイビングなど、国内外のビーチにフォーカスして寄稿。ここ最近は国内のビーチの美しさを再発見し、全国津々浦々を探訪中。目指すは伊能忠敬!? Instagram:@chieko_koseki

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