【連載】おしゃれ業界人の手元スナップ vol.1 中森靖子
ついつい気になってしまうおしゃれなあの人の手元。些細なパーツだけれど、その人のスタイルやこだわりを映す小宇宙とも言える。そこでセンス溢れる達人たちの手元を調査! オンとオフのコーディネートから、それぞれのルールが見えてきた。
PR/コンサルタント
中森靖子
大手ファッションECサイトでのバイイングをはじめ、ファッションブランドのセールス・PRなどの経験を持ち、現在もファッションやアーティストマネージメントに携わる中森さんは、生粋のジュエリーラバー。ジュエリーブランド「un by Tomoyo Yoshida(アン バイ トモヨ ヨシダ)」のPRを担当していることもあり、毎日の装いに欠かせない要素の一つだ。
ON
お気に入りをバランスよくコーディネート
リング、ブレスレットすべてun by Tomoyo Yoshida
オンもオフも、リングは重ね付けを楽しみたいという中森さん。なかでも、薬指にボリュームを持たせるのは必須!「女性らしい印象でバランスよくまとまる気がするので、結婚指輪を着ける指というのは無視しています(笑)。小指にも必ず着けていますね」
右手薬指につけた幅広のリングに、小指に重ねたチェーンと小さなブラウンダイヤのリングはいつものスタメンアイテム。そこに存在感ある丸いクオーツの天然石や、シンプルなデザインのリングをプラスした。左手はオニキスをあしらった2連リングと、お尻をモチーフにしたぽってりと厚みのあるリングを。ゴールドのトーンを揃えることで、デザインは違ってもどこか統一感のある印象に。
Instagramで見つけたというアートを落とし込んだ、つい突っ込みたくなってしまうネイルにも注目。
OFF
好きなものを好きなだけ、重ねる喜び
リング(右手)親指と小指、薬指のプレートリング、ガーネットのリング すべてun by Tomoyo Yoshida 人差し指 Pomellato 薬指のファランジリング Phenomena Collection レインボーのリング Marie Helene de Taillac(左手)すべてun by Tomoyo Yoshida
オフは重ね付けがさらに炸裂! ルールにとらわれない自由なレイヤードで賑やかな手元に。お気に入りの色石である誕生石のペリドットとガーネットのリング(左手人差し指)も投入。薬指にボリュームを置くルールは変わらず、指が全部隠れるくらい重ねているけれど、中指には何も着けないことでうまくまとまっている。「洋服に柄がないときは特にもりもり着けています。気分を上げたいのもありますし、会話のきっかけにもなります」
ゴールドとシルバーをミックスするコツについては、「シルバー単体とゴールド単体を合わせるとちぐはぐな印象になってしまうので、シルバーと10金がコンビになっている指輪(右手人差し指)を挟むと、バランスが良くなります」とのこと。色味が好きで自分の肌に馴染みが良いことから、「un by Tomoyo Yoshida」のジュエリーはすべて10金に作り変えているとのこだわりも。自分の肌に似合う地金を見つけられたら、長く愛用できそうだ。
ブレスレット(右手)Loewe、Allita(左手)un by Tomoyo Yoshida、Artida Oud
腕周りにもレイヤードスタイルは健在。「Aliita(アリータ)」のブレスレット(左手)は、宇宙人と家モチーフをチョイス。“宇宙人が家に帰ってきた”というストーリーを込めているのだそう。右手のコードブレスレットは、途上国支援などを目的とした「Artida Oud(アルティーダ ウード)」のプロジェクトに賛同して。
ジュエリーを選ぶときの基準は、“一生身に着けたいと思うもの”で、数あるウィッシュリストの中から絞り込んで買うという中森さん。「今日の服装がどこか物足りないなというとき、このジュエリーをここにプラスしたい!と思って、購入を決めたりします。鏡は見ないけれど手元は常に目に入るものなので、リングもネイルも自分の気持ちをコントロールするものですね」
Photos: Shuichi Yamakawa Edit & Text: Yukiko Shinto