Art / Feature
アートになったロゴ【1】ロバート・インディアナ
製品からメディアまで、さまざまな場面で輝くロゴ。一方、アート作品は“ここだけ”の限定性が価値になる。でも時にはアートがロゴ化、ロゴがアート化することも。アート/ロゴの境界を超えた、象徴的な作品たち。vol.1はロバート・インディアナ。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年10月号掲載)
『LOVE』(1966 -99年)より、ニューヨーク・マンハッタンの6番街55丁目に設置された作品。(Photo:富井義夫/アフロ)
ロバート・インディアナ
『LOVE』
ニューヨークにバンクーバー、台北、新宿…。世界各地の街角に佇む「LOVE」の文字。ポップアートの担い手の一人、ロバート・インディアナによる作品だ。パブリックアートとしてよく知られる本作だが、もとはMoMA(ニューヨーク近代美術館)のクリスマスカードのために描かれたもの。絵画や彫刻など、さまざまな形で愛をそのままに表してきたインディアナ。彼の『LOVE』は、今日も街のランドマークとして人々の営みを見つめている。
Text : Akane Naniwa Edit : Keita Fukasawa
Profile
ロバート・インディアナRobert Indiana
1928年、アメリカ・インディアナ州生まれ。54年にニューヨークへ移り、アンディ・ウォーホルらと交友を深める。のちに自身の出身地である「インディアナ」をアーティスト名とし、アメリカ社会の実像を描き出したポップアート作品を発表するほか、舞台美術家、コスチュームデザイナーとしても活躍。アメリカを象徴する言葉や数字、記号を使った絵画のほか、代表作の彫刻『LOVE』で知られる。