おうちでなに描く? 絵でつながる未来 vol.3 磯村勇斗 | Numero TOKYO
Art / Feature

おうちでなに描く? 絵でつながる未来 vol.3 磯村勇斗

絵を描くことで、自分の中だけにある世界を広げることができる。希望や期待、喜び……すべてを未来へ託しながら今を大切に生きたい。「未来の〇〇」というテーマを設け、絵を描く才能を秘めた著名人たち7名に作品を描き下ろしてもらいました。彼らの考える未来の形を覗いてみよう! Vol.3は、磯村勇斗(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年7・8月合併号掲載)

「未来の愛」 磯村勇斗

──描かれた絵について 「『愛で未来の地球を創っていきたい』をテーマに作りました。現在、さまざまな人種問題、環境問題があるなか、今後アンドロイドや地球外生命体、火星移住問題が加わるであろう未来にどう向き合うべきか。想像し難い未来ではあると思うのですが、争いや差別、破壊といった行為はやめて、それらを『愛』で塗り替えていきたい。まさに『LOVE&(PEACE)』です。そんな思いをこの絵に込めました。さらに、僕は都市伝説が好きなので、その要素も入れつつ、一個一個に意味のあるキャラクター作りをしました。そこは皆さんのご想像にお任せします。最後にモールス信号を絵の中に隠しましたので、ぜひ解読してみてください」 ──どのくらい時間をかけましたか? 「10日間ほど」 ──好きな画家やイラストレーターはいますか? 「キース・ヘリング」 ── その理由を教えてください。 「キースヘリングの作品は、やんちゃなポップスターというのでしょうか。作品を眺めているだけで、思わず笑顔になってしまう。絵とダンスをしている感覚になります。それでいて、彼は社会的、政治的な意識が高かったので、作品から伝わる重さもすごい。一つの作品に陰陽が描かれている所に僕は惹かれました。特に好きなのは『Fill Your Head with Fun! Start Reading!』です。絵の配色とデザインが可愛いくて好きです。これは、子どもたちに読書をすすめる教養運動のためのポスター作品で、頭の中に子どもが考えそうなイラストがたくさん描いてあってずっと見ていられます」

──どんな時に絵を描きたいと思いますか?
「何か社会に対してや、世の中に対して心が動いた時にその思いを絵で表現したくなります。今回の作品も、このご時世だからこそ描けた節はあります。闇を描くのではなく、その先の願いや理想を描きたくなります」

──絵を描いている時はどんな気持ちですか?
「時が止まっているのか、タイムスリップしているのか。描いている時は、時間の概念がなくなります。それくらいのめり込んで絵を描いているので、自分の感情はわからないですが、少なくとも心は笑っている気がします」

──描いた絵はいつもどうしていますか?
「これまでグッズなどオフィシャルで描くことが多かったので基本的にストックしていましたが、理想は額縁に飾りたいです」

──絵について言われていちばん嬉しかったことは?
「『楽しい気持ちになった』。シンプルですがこれが嬉しかったですね。その気持ちになってもらいたいし、絵で人を楽しませたいという気持ちが強いので、この言葉は僕にとって最高のありがたき言葉です」

──今後の絵について目標を教えてください。
「いつか個展を開けるくらいの作品数を作りたいと思います。そして、もっと時間をかけた大作というのを作ってみたいです。アイデアは模索中です」

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Edit:Saki Shibata

Profile

磯村勇斗Hayato Isomura 1992年生まれ、静岡県出身。2015年のドラマ『仮面ライダーゴースト』の仮面ライダーネクロム、アラン役で注目を浴びる。その後、ドラマ『ひよっこ』『今日から俺は!!』『きのう何食べた?』『サ道』『時効警察はじめました』などに出演。最近では、趣味が高じて制作されたWOWOW『サウナーーーズ ~磯村勇斗とサウナを愛する男たち~』が放映され話題に。映画『今日から俺は!!劇場版』が7月17日公開予定。

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