パン野ゆりのぶらりパン歩き パンを読もう!パン好き必読の本4冊
おいしいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々めくるめくパンの世界を独自の視点でお届け。今回は、パンを買いに行けなくても家の中でパンの世界に浸れる! パン好きにオススメの本をご紹介。
こんにちは!パン野ゆりです。 コロナの影響で自粛生活が続いていますね。近所のパン屋さん以外に足を伸ばすことが困難になってしまったので、お家でもパンを焼いたり、酵母を育てたりなパン熱高め‼︎なパン野です。 とはいえ、私のパン作りは皆さんにお披露目するようなたいそうなものでもなく、今月は何をテーマにしようか悩んだ挙句……家で楽しめるアクティビティで閃いたのが「読書!」でした♡ 今月はパン本をリコメンドしよう! というわけで、私の大好きな4冊をピックアップしてみたので早速ご覧ください♡
『パンソロジー パンをめぐるはなし』
編集/池田 浩明
発行/平凡社
古今東西、パンにまつわる名作や名言のオンパレード♡パン好きの為のアンソロジー。パンラボ・池田浩明氏によって一冊に集約!
リアルに、詩的に、不思議に、幻想的に……めくるめくパンの世界へ。
小説から絵本、夏目漱石からルイス・キャロル、ウディ・アレンまで……!
編者の池田さんの言葉を引用。
「言葉のパンを読んで、頭の中で食べてみる。」
おお♡ 自粛中はこれに限る! 想像力が1番の友達!
文学に触れながらパンとアカデミックな気分に浸れるのも一興。読み進めて行くと、おいしいパンの食べ方やアイディアのヒントまで盛りだくさん。
「パンを読む」初心者の方にオススメな一冊♡
『東京パン職人』
著者/Bretta
発行/雷鳥社
おやつの時間にパン・オ・ショコラを頬張りながら「パン屋さんの名前は言えるけど、パン職人さんの名前が言える人はよっぽど少ないよなぁ……。このパンは誰が焼いてくれたんだろう……?」ふとそんな風に思ってネットでポチッとしたこの一冊。
東京のパン職人47名を紹介している本作。
パン屋さんの紹介と職人さん達の個性豊かなパン道をスッキリとまとめてくれています。
職人さんの思想に少しでも触れる事によって、パンの味わいが一段と濃厚になるという不思議。
パンの背景にあるドラマまで……丸ごと美味しく味わいたい方にオススメな一冊♡
『パンの科学 しあわせな香りと食感の秘密』
著者/吉野精一
発行/講談社
パンを科学的に分析しているこちらの本。
✔︎パンってそもそもなんでこんなに膨れるの?
✔︎発酵のシステムって?
✔︎パンの良い香りってどんな作用なわけ?
✔︎そもそもパンって何よ!
パンの基礎知識からパンの科学史、小麦粉やイーストなどのパンを担う材料の科学を分析。実際のパン作り製法やメカニズムまで……‼︎
内容は充実度高めでボリューミー。
「なるほど!なるほど!」となるほどが止まらない一冊。好きなものは掘り下げたくなる性分なのですが、あまりにも化学的に分析してくれるこの一冊は私の愛蔵書に決定。
オタク気質なあなたにオススメな一冊♡
『昨夜のカレー、明日のパン』
著者/木皿泉
発行/河出書房新社
こちらはタイトルに「パン」という単語が使用されているのですが、オススメした他の数冊の様に激しくパンにまつわる話ではございません。
短編小説なのですが、全てが1つの物語に繋がっていて、それぞれの登場人物が愛おしく、なぜか共感度高めにスルスルと文章にのめり込んでしまうんです。
あらすじはというと、主人公の旦那様が亡くなった設定から始まります。なのでベースに悲しみや切なさがしっかりと敷かれているのですが……読み進めていくと、なぜかそこに穏やかな気持ちがコーティングされている気分になるんです。
「不思議な心地良さ」が漂う物語で、終わりが来るのが嫌だなと思った一冊。
朗らかな気持ちになれる本なので、パンが好きな方じゃなくても(笑)。
読んでいない人にはオススメの一冊。
Photos & Text: Yuri Panno Edit: Yukiko Shinto