日本米で作るリゾットも!北陸食材が満載の「アルマーニ / リストランテ」新メニュー
「アルマーニ / リストランテ」が2021年実施したロスフードメニュー。2022年5月よりさらにパワーアップした新メニュー「サステナビリティ」がスタートしました。
ロスフードメニューではフードロスバンクの協力のもと、味はよいものの形が理由で廃棄されてしまう食材やコロナ禍で出荷先を失った高級食材を主役としたコースでしたが、今回は更に広い視野に目を向け「日本米のサポート」、「地方のサポート」、「フードロス食材のサポート」の3つをサポートすることをテーマに考案されたコースが誕生しました。
一品目は、「高農園のサラダ」。石川県能登島にある「NOTO 高農園」から届いた、その日のおすすめ野菜を使ったサラダです。野菜は20種類ほど入っているというのだから驚き!
面白いのが、フォークではなくお箸を使っていただくこと。箸で野菜をつまんだときに伝わる感覚は、フォークでは味わえない繊細な体験だとしみじみ。「NOTO 高農園」は化学肥料を使わず、輪作栽培を行うなど環境への負荷を考慮した農業を行っているのだそう。
次は、福井県のプライドフィッシュであるハマチをスモークし、薄くスライスしたラディッシュで巻いた芸術的な一皿です。
このハマチは特別な工夫をこらした定置網漁で獲られたもので、網目の大きさをコントロールすることで小さい魚を余計に獲ることがないというメリットがあるのだとか。
しっかり酸味のきいたセビーチェソースが爽やか!
リゾットに向かないとされている日本のお米を使った「スナップえんどうのリゾット」。日本一の米生産量を誇る新潟県産のお米のロスを防ぐために、エグゼクティブシェフのカルミネ・アラマンテがチャレンジしたのだそうです。粘り気があって甘みもある日本のお米をリゾットに使うのは至難の技……。しかし、何度も試作を重ねた結果、新潟県産のお米をブレンドした「れすきゅう米」を採用し調理方法を工夫することで絶妙なアルデンテ具合を実現。これが本当〜〜〜においしくてお代わりしたいほどでした! レギュラーメニューにして欲しい! また、お米は野菜の出汁で煮詰めるなど食材を無駄なく使っています。
真ん中の卵の黄身は、45度のオイルで1時間熱したポーチドエッグ。表面は膜が張っていて、中からは黄身がとろっと出てきてたまりません!
カルミネシェフが高知を訪れたときに出合った、カツオの藁焼きからインスパイアされた「鰆の炭火焼き クレソンソース」。鰆を炭火で焼いた後、藁焼きしています。皮はパリッと香ばしく、身はふっくら、中心はレアな火入れ具合も完璧です。ソースは、アスパラガスの切れ端部分でとった出汁にエシャロットやポロネギ、クレソンを合わせて、新緑のような清々しさ。
ドルチに突入です。ベルガモットのシャーベットに、福井県産さつまいも「とみつ金時」のアイスクリームを重ねた懐かしいアイスキャンディを彷彿させるスタイルで。さつまいもを冷たいお菓子でいただくのが新鮮! 形や大きさが規格外で出荷できないとみつ金時をペースト保存したものを使用しているそう。
いちごのドレスを纏ったような美しさ! フレッシュな石川県産紅ほっぺのスライスの中には、形を理由に出荷できないいちごのピューレをシャーベットにしたものと福井県の銘酒「黒龍」の酒粕ジェラートが入っています。
日本酒を作るときにできる副産物である酒粕は、常温だと数ヶ月しか保存できないそうですが、「黒龍酒造」では酒粕を蒸留して焼酎を作るなど資源を有効活用しているようです。
キャラメリゼしたライスパフとリゾットにも使われていた「れすきゅう米」のミルク煮も食感のアクセントを生んでいます。
「サステナブルでない料理は作らない」ときっぱり断言するカルミネシェフの強い意志と情熱、日本食材への並々ならぬ愛情に胸を打たれました。何も情報を入れなくても、もちろんおいしい!ストーリーを知るとさらにおいしい!とても贅沢な食体験です。
アルマーニ / リストランテ
サステナビリティメニュー 全6皿 ¥12,000(税込・サ別)
住所/東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー 10階&11階
TEL/03-6274-7005
営業時間/ランチ11:30-15:00 (L.O.14:00) ディナー18:00-23:00 (L.O.20:00)
定休日/月