蒼井優、8年ぶりの主演
『アズミ・ハルコは行方不明』
突如、街中に拡散される、女の顔のグラフィティ・アート。無差別で男たちをボコる、女子高生集団。OL安曇春子(28)の失踪を着かっけに交差する、ふたつのいたずら。
どこかの地方都市でゆっくりと突然に起きた失踪事件の背景と行く末を描きながら、「アラサー」「二十歳」「女子高生」という女性三世代(三種類)の生き方を浮き彫りにした山内マリコさんの小説『アズミ・ハルコは行方不明』を、松居大悟監督が映画化。主演を蒼井優さんが演じてます。蒼井さんの映画単独主演は2008年の「百万円と苦虫女」以来、およそ8年ぶり。ヌメロ・トウキョウでは彼女に、公開直前の心境と、女優としての今、そして30代の自分についてインタビューで語ってもらっていました(インタビューはこちら)。 映画『アズミ・ハルコは行方不明』は、3つの物語がそれぞれの時間軸で進みながら少しずつ交差する。共通しているのは、どの背景にも女性は女性らしく生きろという社会があるということ。 「アラサー」 27歳の安曇春子(蒼井優)。独身で恋人もいない春子は実家で両親と祖母と一緒に暮らしている。老齢の祖母を介護する母のストレスが充満する実家は居心地のいいものではなく、会社に行けば社長と専務に「女は若いうちに結婚するべきだ」とセクハラ三昧の言葉を浴びせられる日々。春子はふと自分の年齢を実感。まだ27歳ではなく、もう27歳。若くはないということに…。
蒼井優インタビューはこちら
Photo:Yuri Manabe