80〜90年代の原宿カルチャーを振り返る「スナックよね。」
ホスト米原康正が、ゲストを迎えて、原宿のストリートカルチャーをひも解くトークイベント「スナックよね。」に潜入。今回は、『CUTiE』創刊当時のカバーモデルを務め、現在は女優として活躍する渡辺真起子とともに、80~90年代を振り返った。
トークの後は恒例のスナックタイムに突入。
80年代後半は、ファッションと音楽が密接だった
米原「1980年代に〈GHEE〉というカレー屋さんがあって、そこにみんな集まってたよね。渋カジの始まりはあの店のような気がする」
渡辺「渋カジは渋谷だよ。渋谷で遊んでた子が、原宿まで遠征してきて〈GHEE〉でバイトを始めたという流れがあったんだよね。ゴローズの影響もあったし」
米原「NIGOくんもいた。あのお店はカッコいい人がバイトしている印象があるね」
渡辺「みんな、音楽プロデューサーや俳優、洋服屋さんになった。クラブシーンからカレー屋さんに話が逸れちゃったけれど、『CUTiE』がクラブカルチャーを巻き込みやすかったのは、音楽とファッションが近い時代だったから。ヴィヴィアン・ウェストウッド本人が来日してファッションショーしたり、私もTHE ORCHIDSで中川比佐子さんと歌ったりもしてた」
米原「それは今、Youtubeに上がってます」
渡辺「ひやーー(笑)」
米原「音楽はどんなものが好きだったの?」
渡辺「思春期はパンクロック。映画音楽、オールディーズ、歌謡曲も好きだったけれど、ひとつに絞るとしたら、ハードコアパンクです。イカ天(テレビ番組『イカすバンド天国』)の前だったけれどバンドブームがあって、ヒップホップという新しいジャンルが世の中に広がり始め、イギリスのロックをかけていたクラブでレゲエもかかって」
米原「〈ナイロン100%〉で〈プラスティックス〉がライブしたり、ファッションと音楽が密接だったよね」
渡辺「70年代、80年代と音楽とファッションはセットだったように思う。私にとってどんな音楽が好きかというのは、自分がどんな風にありたいかの意思表明でもあった。小説を読んでファッションを真似するのは難しいけれど、音楽なら、ミュージシャンのスタイルを真似することができるしね」
米原「そして、その後、女優に転向するわけだけれど、女優は面白い?」
渡辺「モデルとは全然違う世界だけど、面白い。経験したこと、生きていること全てを語り得る仕事だしね。80年代は、みんな反骨心があって、その頃は私も大人の仲間になんかならないつもりでいたけれど、それを曲げることなく共有していくやり方もあるんじゃないかって思うの。若い人にはそれを見つけていってほしいです。多少過激でもいいから。そしたら本音でぶつかり合って一緒に面白いものを作ることができるんじゃないかと思うし、その先には面白い大人の時間があると思います。」
第4回「スナックよね。」
日時/近日発表 ※ホームページにてご確認ください。
※トークショー(無料)とスナックタイム(学生¥500 一般¥1000)の二部制。
ゲスト/近日発表 ※ホームページにてご確認ください。
会場/テクノロジーラボ
住所/東京都渋谷区神宮前3-27-22 ルコタージュビルディング2F
TEL/0120-900-926
URL/http://tfl.tokyo/snakuyone2/
Text:Miho Matsuda
Edit:Masumi Sasaki