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Culture Post

『日本の家 1945年以降の建築と暮らし』展

住宅街に突然現れては、人々の度肝を抜く“建築家の住宅作品”。それは世界的にも特異な環境と、たゆまぬ実験精神の結晶だった──。本邦の建築家による住宅群を一挙紹介。日本の家、攻めてます…!(「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2017年9月号掲載)

Edit & Text : Keita Fukasawa

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藤本壮介『House NA』(2011年)© Iwan Baan

結論から言おう。日本の住宅建築は、飛び抜けている。小山のような塊から幾何学的な形まで、目を釘付けにする特徴的なフォルム。窓がまったくない、かと思えば全面ガラス張り、屋根一つとっても伝統素材から鉄板、コンクリート、等間隔に植えられたニラetc.。

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西沢立衛『森山邸』(2005年)© ホンマタカシ

同じ様式の家々が整然と建ち並ぶ欧米では、およそ考えられない奔放な発想。戦後の焼け野原に雨後のタケノコのごとく個人住宅が建てられ、スクラップ&ビルドを繰り返してきた環境が住宅建築の実験場となり、一人の建築家が個人住宅から巨大な公共建築までを手がけるという、欧米とは異なる建築家像を育んできた。

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石山修武『開拓者の家』(1986年)©石山修武

その飛び抜けた創造性を背景に、MAXXI国立21世紀美術館(ローマ)、バービカン・センター(ロンドン)で開催された建築展が、ついに東京へ上陸する。青木淳、安藤忠雄、伊東豊雄、隈研吾、妹島和世、丹下健三、吉村順三ら、日本建築史に名を刻む建築家たち56組による住宅建築75件を、模型や図面、写真、映像など400点超で俯瞰する意欲的な試み。

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藤森照信『ニラハウス』(1997年)© 増田彰久

会場デザインをアトリエ・ワンが手がけ、清家清の名作住宅『斎藤助教授の家』(1952年/現存せず)の実物大模型も登場。建築と暮らしの最先端を切り開き続ける「日本の家」の壮大なる実験精神に、刮目(かつもく)せよ。

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池辺陽『住宅 No.76』(1965年)© 大橋富夫

『日本の家 1945年以降の建築と暮らし』
会期/開催中〜2017年10月29日(日)
会場/ 東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー
住所/東京都千代田区北の丸公園3-1
TEL/03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL/www.momat.go.jp/am

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