usagi bon ごはんrecipe.21牛肉の紙カツ レモン味噌風味 | Numero TOKYO
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recipe.21牛肉の紙カツ レモン味噌風味

アーティスト河原シンスケがプロデュースするサロンレストラン「usagi」の料理をわが家にも。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。

牛肉の紙カツ レモン味噌風味

さっぱりとしたレモンの風味でサクサクと食が進み、お酒にも相性ピッタリ。

【材料】 2人前
薄切り牛肉 300g
卵 2個
小麦粉 約30g
生パン粉 100g
塩 少々
コショウ  少々
サラダ油 150ml

<レモン味噌>
赤味噌 100g
醤油 50ml
きび砂糖 25g
カイエンペッパー 少々
にんにく(すりおろし) 1片分
いりゴマ 30g
本みりん 60ml
日本酒 少々
レモン汁 1個分

【作り方】
1. 鍋にレモン汁以外のレモン味噌の材料を入れ、混ぜ合わせながら火にかける。
2. ①がよく混ざり合ったら、火を止め、レモン汁を加えて容器に移す。
3. 薄切り牛肉を、好みの厚さや大きさになるよう数枚重ね、包丁の背で軽く叩いて成形する。
4. ③に塩、胡椒をして、小麦粉をまぶす。溶き卵にくぐらせ、パン粉を付ける。
5. フライパンに油を入れ、④を焼くように両面を揚げる。
6. 揚がったら、肉を立てて置き、油をよくきる。
7. 皿に紙カツを盛り付け、②のレモン味噌をかける。お好みでネギなど薬味を一緒に添える。

勝負の面白さと験担ぎ

近年の地球温暖化は確実に身近なものになり、日本は異常なまでの猛暑日が続くようになった。パリの街でさえ、日本とは比べものにならないまでも、猛暑と言われる日が増えていることは確か。

加えて、2018年の夏はサッカーワールドカップ優勝で、街の温度が上昇したのでは? という盛り上がりを見せた。人種のるつぼなフランス。日頃なんとなく上手くいかない関係も、この時ばかりはオリジナルの人種を超えて、フランスが一体化した。「大きなファミリー!」なんて、美しい言葉も飛び交う、良い意味で異常事態。果たしてこれがいつまで続くかは、甚だ疑問の残るところではあるけれど…。

日本では験担ぎで、試合前や試験前、「カツを食べて勝つ」というようなことを言う。そういう、「jeu de mots (言葉遊び)」がフランスにもないわけではないけれど、勝負用語では思いつかない。薄いカツは仔牛肉でというのがヨーロッパではポピュラーで、なかでもミラネーゼが一番有名。今平シェフ命名の「紙カツ」! 「紙」とは、なかなか良い感じで気に入った! 今度パリで使って、反応を見てみるつもりだ。

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Art Work&Text:Shinsuke Kawahara
Photo&Food Direction:Shintaro Imahira
Edit:Masumi Sasaki

Profile

河原シンスケ(Shinsuke Kawahara) 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo:Keiichi Nitta)
今平慎太郎(Shintaro Imahira) 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。(Photo:Ayako Masunaga)

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