usagi bon ごはん vol.80 まるごと玉ねぎスープ | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.80 まるごと玉ねぎスープ

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第80回は、まるごと玉ねぎスープ。

まるごと玉ねぎスープ

【材料】 2人分 玉ねぎ 1個 精進出汁 240ml ※レシピはこちらを参照 豆乳 240ml 芽キャベツ 2個 こごみ 2本 大根 少々 菜の花 1本 茄子 少々 米粉又は小麦粉 100g 水 150ml オリーブオイル 少々 精製していない塩 少々 【作り方】 1. 玉ねぎは上を切り、約2分レンジにかけ、中を抜き取り、厚めにザクザクと切っておく。(大きさによって柔らかくなるまで時間の前後調整する) 2. 芽キャベツは半分に切り、こごみは5等分、茄子、大根は1cm角、菜の花は2cmくらいに切っておく。 3. フライパンにオリーブオイルを入れ、2を入れ塩少々でソテーし、オイルがまわったら精進出汁を入れ煮込む。 4. 3の野菜に火が通ったらザルにあげ、1の玉ねぎをとろとろに柔らかくなるまで煮込む。 5. 米粉又は小麦粉を水でかために溶き、泡立て器でよく混ぜ合わせ、塩少々で味をつける。

スッキリほっこり可愛い子

現代の深刻な生活習慣病の心筋梗塞や動脈硬化、糖尿病などに有効な血液サラサラにする効果があると言われる玉ねぎ。世界中どこでも安価で手に入り、保存も効くこの野菜はとっても便利で、日本、フランス、中華、スペイン etc.どんな料理にもハマりやすい。

味はソフトで独特の甘味があるのが美味しさの秘密であり、野菜の中では炭水化物も多めなので糖質ダイエットしてる時に食べ過ぎないようにとは思うが、玉ねぎばかり山のように食べるわけではないだろうから、そんな心配はいらないかも知れない。優しい甘い味と逆に、切れない包丁で刻むとその辛味成分で、涙まで出るほど目が染みることがあるのは玉ねぎ独特で他には思いつかない。血圧を下げる玉ねぎの茶色い外側で作ったお茶は買うこともできるけれど、料理の時出た、これまで捨てていた部分を煮出すと簡単に自分でも作れてしまう。味も優しいから飲みやすい。

フランスのオニオングラタンスープは冬のポピュラーなカフェやビストロメニューだったが、今では美味しく食べられる店が皆無に近く悲しい限りだ。丸ごと食べられるスープは見た目の可愛さに加え、トラディショナル・オニオングラタン・スープのような食後のグッとくる重い感じもなく、サラッと食べられてほっこりもできる一品だ。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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