Life / Food
usagi bon ごはん vol.79 みかんの葛餅 きな粉添え
アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第79回は、みかんの葛餅 きな粉添え。
みかんの葛餅 きな粉添え
時間があれば、ぜひ、きな粉は大豆から煎って作ってみてください! 柑橘の甘さに香ばしさ、葛餅の美味しさが違ってきます。 【材料】 4人分 水 350ml アガベシロップ 160ml 葛粉 70g みかん 1個 きな粉 70g 【作り方】 1. みかんは皮をむき、1cm角に切る。 2. アガベシロップと1を鍋に入れ、さっとひと煮立ちさせ風味を移す。 3. ボウルに水と葛粉と2のシロップのみを入れよく混ぜ合わせる。 4. 3を漉し器で鍋に入れ、火にかけて好みの硬さになるまで練り上げたら。2のみかんを入れよく混ぜ合わせる。 5. バットに流して冷たく冷やす。 6. 5を食べやすい大きさにカットし、きな粉をまぶす。世代を超えて愛されるとろみ
でんぷん質は植物が光合成によって実や根などに貯蔵した炭水化物。代表的なデンプンは、穀類ではトウモロコシを原料とするコーンスターチ、米、小麦。豆類では、緑豆や小豆。イモ類では、ジャガイモやタピオカ。そして野草類では、片栗、わらび、葛が知られている。
デンプンを水分に混ぜて加熱すると、デンプン粒は膨張、加熱を続けるとゲル状に変化、その後冷やすと白濁した状態から又透明になりプルプルに固まっていく。若者はタピオカミルクティーに夢中で列をなし、老人は餅を喜んで食べ、ガッツリ系が好きな男達も餡掛けの焼きそば大盛りを注文し、病人も湯で溶き生姜を擦って入れたのをふうふう冷ましながら喉に通す。結局どんなジェネレーションも、独特のとろみが好きなのだ。
葛は上品な食感と香りがある。長く置き過ぎずに食べるのがミソだ。
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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue
Profile
河原シンスケShinsuke Kawahara
80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira
1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)