usagi bon ごはん recipe.49 アサリの酒炒り | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん recipe.49 アサリの酒炒り

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第49回は、アサリの酒炒り。

日本酒を白ワインに変えると洋風にもなるし、アサリは、アルコールの代謝にもいいので、ぜひ作ってみてください。 【材料】4人分 アサリ 350gぐらい ニンニク 4片 日本酒 50ml 醤油 少々 クレソン、青ネギまたはハーブなど 少々 【作り方】 1. ニンニクはみじん切りにし、きれいに洗ったアサリに混ぜ合わせる。 2. 鍋に1のアサリ、日本酒を入れ、蓋をして中火で蒸し煮にして、アサリの口が開くまでしっかりと火を通す。 3. 2の鍋に醤油と刻んだクレソンやハーブなどを散らす。

潤ってる?乾いてる?

ここ数年コーヒーの焙煎がブームだ。同じコーヒー豆がその煎りかたですっかり味が変わってしまうという摩訶不思議な現象が現れたりする。そして、それによって味だけでなく香り、深みも変化して、ストレートがいいか? それともラテが合うか? なんてことになってくる。友人のSAWADA COFFEEの澤田さんのコーヒーはラテで味が引き立つ。お茶もしかり、焙煎の仕方で同じ茶葉が、煎茶、ほうじ茶、はたまた紅茶になることを、嬉野の茶師・松尾さんから教わった。お茶とコーヒーは違うものだけれど、二人とものマニアックさを見ていると、やっぱり「変態って好きだなあ! いいなあ!」って思ったりする(笑)。

人は本当に天邪鬼(あまのじゃく)。美容では、水分はいつだって充分絶対的にほしい! 食べ物も同じく、「この鶏肉、パサパサじゃねえ?」なんてシットリしてない、潤ってないのは美味しくないと感じる。それでも時には、炒ることで水分を飛ばし美味しくする。

アサリを酒で炒る。水分を絶妙に飛ばして味をぎゅっと閉じ込めるとより美味しくなるという絶妙な塩梅があるのは確実なようだ。

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Art Work & Text: Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction: Shintaro Imahira Edit: Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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