usagi bon ごはん recipe.48 スモークサーモンとなめこのおろし和え
アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第48回は、スモークサーモンとなめこのおろし和え。
あえて混ぜ合わせる時に味付けしないで、上から酢やレモン汁を上手にかけて使うと、美味しく減塩出来るのが嬉しい。 【材料】4人分 スモークサーモン 8枚 なめこ(えのきなど他のきのこでも可) 1パック 大根 1/3本 大葉 5枚 レモン 1/4個 酢 適量 精製していない塩 ひとつまみ 【作り方】 1. スモークサーモンは食べやすい大きさに切る。 2. なめこは熱湯で茹でて冷水にとり、水気を切る。 3. 大根は皮を剥きおろして水気を少し切り、1のスモークサーモンと2のなめこを混ぜ合わせる。 4. 大葉は手でちぎってから細かく刻む。 5. 3を器に盛り4を上から散らす。 6. 5の上から好みの量の酢とレモン汁、塩をかけて、レモンの皮も刻んで散らす。
燻して増す魅力の追求
燻し銀とは、シルバーのツヤが消え落ち着いたグレーに変化した色。それでも奥底に光を秘めているような感じだろうか。例えば役者でも、ベテランの素敵な人を称して「燻し銀のような魅力に溢れている」なんて言われる。
それは、ポジティブな意味で使われ、ピカピカの光沢は消えたけれど、渋く一つ別の魅力がそこには存在しているという表現。いつになったら、ジタバタせず、燻し銀の魅力を出せるようになるのか? 甚だ疑問だ。こうなったら、中身をより磨く以外にその道はないだろう。精進しよう。
魚や肉も燻すと別の味わいが生まれる。とても一般的な物では、ハムやソーセージ。生の肉を調理して食べるのと違う。加えて保存食としても考えられて来た。燻す木のチップによって味のバリエーションも楽しめる。スモークサーモンも生で食べるのと違う味わいがある。少しねっとり凝縮した濃厚さは、世界中で食される一番有名な燻魚なんではないだろうか。
Art Work & Text: Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction: Shintaro Imahira Edit: Chiho Inoue