usagi bon ごはん recipe.41 ズッキーニと小エビの三杯酢 | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん recipe.41 ズッキーニと小エビの三杯酢

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。

ズッキーニと小エビの三杯酢

蛇腹切りにするときは、ズッキーニの横に箸を1本置いて切ると切り離さないで上手な蛇腹になります。軟白ネギの代わりにに紫蘇やエゴマ、海苔などにしても美味しいです。 【材料】4人前 ズッキーニ 1本 小エビ 8匹 三杯酢 大さじ4 精製していない塩 軟白ネギ 少々 ゴマ 少々 三杯酢 酢 大さじ3 精製していない砂糖 大さじ2 醤油 大さじ1 精進出汁または水 小さじ1 【作り方】 1. ズッキーニは切り離さないようにして、細かい切れ込みを入れ、塩をして15分くらいおく。 2. 小エビは塩茹でして殻を剥く。 3. 1のズッキーニは水洗いをして、かたく絞って一口大に切り、三杯酢でさらに洗いさらに軽く絞る。 4. 器に小エビも一緒に盛り付けて上から三杯酢をかける。軟白ネギをのせ、ゴマをふる。

猛暑だ! ヘルプ! お酢パワー

パリに住み始めた頃は、本当に爽やかでエアコンなど全く必要なく夏が過ごせた。確実な地球温暖化、ここ15年ですっかり変わってしまった。一週間も体温くらい気温が上がると、最初は涼しい石の建物も、熱が篭り室内は石焼け状態。強い雨でも降らない限り、暑いままの状態がずっと続く。パリでは、美観の問題で冷房室外機が出せない。よってホテルなど一棟が同じオーナーで、冷却式を取り付けられるところ以外は基本、アパートに冷房ナシの生活が余儀なくされている。

今年フランスでは既に6月観測史上初めて45度超えを記録した。安心したいのは人だけでなく、犬天国のパリでも、アスファルトで肉球の火傷を防ぐための靴を履かせての散歩が推奨された。スイスの湖水温上昇から魚を守る為の処置や、原発も温度を上昇させるので、一部運転停止、高温排水規制も行われた。ドイツを始めヨーロッパ中の森林火災も深刻だ。動物園の動物にも凍らせた肉ジュースを餌にしたり、人も、冷たいものや飲み物が飲みたいし、こうなったら深刻に必要なのだ。そしてさっぱり、スッキリ、酸っぱいもの。お酢の力がこんな時発揮される。喉越しも爽やか。酢の物やサラダ。酸味パワーで口内も果ては頭の中まで少しは爽やかにしたいものだ。

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Art Work & Text: Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction: Shintaro Imahira Edit: Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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