usagi bon ごはん vol.176 茹でダコ地海苔和え | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.176 茹でダコ地海苔和え

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第176回は、茹でダコ地海苔和え

茹でダコ地海苔和え

酢が苦手な人は、醤油に変えてゴマ油を加えたり、芹をお好みのハーブとオリーブオイルでサラダにしたりとお好みでアレンジを楽しんでください。

【材料】4人分
ゆでダコ足 1本
芹 適量
地海苔 適量
精進出汁 少量 ※レシピはこちらを参照
日本酒 大さじ1
酢 大さじ3
精製していない塩 少々

【作り方】
1. タコは薄切りにし、熱湯にさっとくぐらせる。
2. 芹は細かく刻んでおく。
3. 精進出汁少量に、日本酒、酢、塩を合わせ、タコに5分ほど漬けておく。
4. 3に芹を加えよく混ぜ合わせる。
5. お皿に漬け汁ごと盛り、海苔をのせる。

イカに対するタコ!

春の七草は、なずな、ゴギョウ、ハコベラ、ほとけのざ、すずな、すずしろ、そしてセリ。芹は日本原産の多年草。山地や、湿地、小川の辺り、田んぼのあぜに自生しているもののほか、水田や畑で栽培されているものもある。独特の苦味が季節を感じる嬉しい食材。

日本では人気者の蛸は、南フランスやイタリアでも食される。その食感と香りが苦味のある芹とは対照的で、それがお互いの引き立て役となって最高のバディ。

タコを悪口に使う事がしばしばあるが、その歴史は実は長く、江戸時代に遡る。子供の喧嘩が始まりのようだ。旗本の子供が、将軍に謁見出来ない御目見以下の御家人の子供に対し、「以下」とからかった腹いせに、「イカ」に対して「タコ」と言い返したのが始まりの一つの説らしい。これは中々洒落れているではないか! そんな蛸が香りの芹と地海苔のベールに包まれて最高なのだ。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケ Shinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎 Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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