usagi bon ごはん vol.173 クリーミー粕汁 | Numero TOKYO
Life / Usagi Recipe

usagi bon ごはん vol.173 クリーミー粕汁

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第173回は、クリーミー粕汁。

クリーミー粕汁

お正月の余りの煮物を再利用するとすぐ出来ます。酒粕のほか、米麹の濃縮あま酒だと、また違う美味しさに出会えます。

【材料】4人分
大根 150g
牛蒡 50g
人参 20g
椎茸 2枚
蒟蒻 1/6枚
油あげ 1/2枚
絹さや 4枚
精進出汁(昆布出汁でも可) 500ml ※レシピはこちらを参照
酒粕(なければ濃縮あま酒でも可) 100g
白味噌 大さじ1

【作り方】
1. 酒粕は同分量くらいの水を入れて、ミキサーにかけてクリーム状にする。
2. 蒟蒻はスプーンでちぎって、塩ひとつまみ(分量外)を入れて茹でてアク抜きしておく。
3. 油あげは、油抜きをして短冊切りにしておく。
4. 大根、牛蒡、人参は小さな乱切りにして、椎茸はスライスしておく。
5. 大根、牛蒡、人参は、水から茹でて柔らかくしておく。
6. 鍋に精進出汁と2〜5を入れ火にかけ、アクをとり酒粕を溶き入れ、白味噌で味を整える。
7. 器に6を盛り、サッと茹でてカットした絹さやをのせる。

残り物活用の美味

昔は褞袍(どてら)、今は薄手のダウンが部屋着としてもポピュラーな時代になって来た。僕自身は薄着好き。室内では真冬でもTシャツ姿だったりなので、周りの友達からは、「見た目が寒いからこっちまで寒くなる。なんか着てよ!」なんて文句を言われている。でも、温かい食べ物は大好き。最近は随分変わって来て、フランスのレストランも、熱々の品を出す店が増えているのは嬉しい傾向。

粕汁は子供の頃、家で良く食べた一品。大根や人参、鮭が必ず入っていたのを懐かしく思い出す。料理には家庭料理と外食で食べる品に違いがあるけれど、僕の中で粕汁は家庭の味だった。

今平シェフの作る粕汁はミキサーにかけて滑らかなクリーム状。木べらで潰しただけの粕汁とは段違いの洗練さ。だけどおせちの残り物を使っても美味しいらしい。熱々クリーミーな粕汁で、みんなどてらもダウンも脱ぎ捨てて、身体の中から温まろう。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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