usagi bon ごはん vol.114 さっぱり塩煮豚 | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.114 さっぱり塩煮豚

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第114回は、さっぱり塩煮豚。

さっぱり塩煮豚

切った際に出る豚の屑はチャーハンにいれたり、煮汁は野菜と一緒にミキサーにしてポタージュや、温冷どちらの麺のスープベースにでも利用してください。

【材料】 作りやすい分量
豚肩ロース 500gぐらい
精製していない塩 15g

新玉ねぎ 1個
長ネギの青いところ 1本
水 1L
精製していない塩 10g
日本酒 100ml

【作り方】
1. 豚肩ロースに塩15gをまぶして、一晩冷蔵庫に置く。(すぐに調理したい場合は常温で30〜40分置く)
2. 玉ねぎ1/4は厚切りのスライスにし、残りはすりおろしておく。長ねぎの青いところは手でちぎる。
3. 1の豚肩ロースは茹でて、水で洗う。
4. 鍋に水、塩10g、日本酒、2と3を入れて火にかけ、沸騰してきたら、ごく弱火で40分くらい煮て煮汁ごと冷やす。
5. 冷えたら煮汁から豚を取り出し、スライスする。
6. お皿に5を盛り、2の玉ねぎのおろしをのせる。
7. お好みで刻みネギを乗せ、ポン酢や醤油をかける。

日本の猛暑対策

久しぶりに日本の夏を体験してみると、頭で想像していた暑さ、そんな単純に「暑い」という一言では語れない想像の域を遥かに超えた感覚が押し寄せてくる。勿論この状況で冷房なしで生活するのは、ほぼ不可能に近い。それでも、長年のパリ生活で身体に冷房は慣れず、中々それはそれで厄介なのだ。

昔風に、暑い時は熱い物を食べて発汗して体温調節したりしている。日本にはハンズや時にはコンビニでも、暑さ対策だけでも膨大な商品を見るのが新鮮で面白く、ファンがついている作業着なんかも気になっていたところ遂に友人のを着させて貰った。ひんやりするタオルやシャツ等、アイデア商品の増加は地球温暖化と比例して増え続けている。

食べ物で身体は出来ている。食欲を減退させないもの、栄養あるものが大切。そんな時は、紫蘇、茗荷、ネギ、生姜などの薬味がフレッシュさを誘導してくれる。肉のタンパク質も大切な元気の源。この煮豚も、柔らかく美味しく、そこに新玉葱の爽やかな甘さと辛味が肉と絡まると、スイスイ箸が進み、暑さで消耗した体内にエネルギーを運んでくれる。

素麺でも蕎麦でも勿論ごはんと一緒でもパワーアップ出来、暑い夏を乗り切れる事間違いなしだ。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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