usagi bon ごはん vol.113 胡瓜とジュンサイのアガー | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.113 胡瓜とジュンサイのアガー

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第113回は、胡瓜とジュンサイのアガー。

胡瓜とジュンサイのアガー

桃やお好みの酸味あるフルーツと一緒にゼリーにしても美味しいです。

【材料】 2人分
きゅうり 1本
じゅんさい(小) 1パック
水 100ml
アガベシロップ 20g
パールアガー 3g
ハチミツ 10g
レモン汁 1/2個

【作り方】
1. 鍋に水、アガベシロップ、パールアガーをいれてひと煮立ちさせる。
2. きゅうりはすりおろして、かたく絞る。
3. 2の絞り汁とレモン汁とハチミツを混ぜ合わせる。
4. 1の粗熱が取れたら、3を混ぜ合わせ、器にじゅんさいと一緒に流し冷蔵庫で30分ほど冷やし固める。

本当にデザート?

日本でも、最近昔ながらのイボイボの棘がついた胡瓜も又見かけるようになった。油断して掴むと予想外のアグレッシブさで、その棘は中々攻撃力があり「痛っ!」と思わず声が出るほど。一年中手に入るポピュラーで値段も手頃で親しみ深い野菜。でも夏野菜だからこれからが一番美味しい。水々しく爽やかな味と香りが好物な人もいれば、その青臭さが苦手で「嫌い」という人もいる。

フランスの胡瓜は繊細さもなく、サイズも日本の一般的なのと比べても3倍いやそれ以上に大きく、まるでスリコギのようだ。たまに見つかるアフリカ産のものは逆に日本のものより小ぶりで、フランス産より種の部分が少なく少し繊細な味がする。一般的に胡瓜のメニューは日本ほど多くなく、切っただけのサラダで食べる以外にあまり思い出せない。。日本では、サラダは勿論、糠漬けや、浅漬け、柴漬けなどの漬物。ポテトサラダに入れる家庭もあるし、胡瓜揉みにした後ワカメと和えて酢の物にしたりもする。

でも今回はデザートの一品。レモンジュースが胡瓜の嫌いな人も、その青臭さを消してくれ、アガペシロップとハチミツのまろやかな優しい甘みでゼリーの完成だ。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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