usagi bon ごはん vol.104 甘エビの変わり黄身酢和え | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.104 甘エビの変わり黄身酢和え

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第104回は、甘エビの変わり黄身酢和え。

甘エビの変わり黄身酢和え

酢やメープルシロップはお好みで調整してください。海老油や刻んだ殻はチャーハンや卵焼き、スープなどいろいろとトッピングに使えるので保存容器に入れて冷蔵庫に入れておくと便利です。

【材料】2人分
甘エビ 14尾
卵黄 1個分
白味噌 36g
メープルシロップ 10g
酢 20g
白ゴマ 少々
長ネギの青いところ 少々
グレープシードオイル 100g

【作り方】
1. 甘エビは頭をとり、殻を剥いて、熱湯をかけて氷水に入れ、水気を取る。
2. 1の剥いた殻とグレープシードオイルを鍋に入れて弱火で殻が香ばしくなるまで火にかける。
3. 2のグレープシードオイルから殻を取り出して刻んでおく。
4. 長ネギの青いところは白髪ネギにしておく。
5. 白味噌、卵黄、メープルシロップ、酢を混ぜ合わせる。
6. 5に1の甘エビを和え、お皿に盛り4のネギを乗せ白ゴマをふる。
7. 6の長ネギに3の熱した海老油をかける。 ※お好みで刻んだ海老の殻もかけてもよい

茶色の海からの脱出作戦

「料理を作るとどうしても茶色っぽいのばかりになっちゃう…」なんて事が良く言われる。日常的にそんな確率が高いのは、煮物と、揚げ物と味噌汁がテーブルに並ぶ日本の家庭料理。

ただパリでも同じように、ステーキ&フリットと付け合わせのパンの組み合わせは完全なる茶色ご飯の定番メニューで、結局問題は世界共通なようだ。そこにグリーンサラダを足して、やっと茶色オークルカラーの海から泳ぎ出る事が出来るという感じだろうか。グリーンが入る事で急に呼吸困難から脱出出来る感覚。レタスのグリーンがなければ、トマトが加わっただけでは、茶色の海の存在からは脱出出来ない。

味の美味しさに加えて、見た目の綺麗さは食事にとても大切な事だと思う。ヌーベルキュイジーヌの様にソースで絵を描く必要は無いと思うけれど、味だけでなく色目も大切にしたい。海老は火を通すと美しい赤オレンジと白のストライプが冴える。そして添える野菜のグリーンでその鮮やかさはより引き立つ。卵黄はそれ自体が独特なこっくりした黄色で美しく、味も濃厚。海老と絡めると色の彩度は少し抑えられるけれど、まろやかさが増す事は確実。そして勿論味は美味しい。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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