中野裕太インタビュー「ラブストーリーのほうがじつは僕、得意なんです」 | Numero TOKYO - Part 4
Interview / Post

中野裕太インタビュー
「ラブストーリーのほうがじつは僕、得意なんです」

旬な俳優、女優、アーティストやクリエイターが登場し、「ONとOFF」をテーマに自身のクリエイションについて語る連載「Talks」。Vol.31は、俳優、中野裕太にインタビュー。

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想像を超えた相手が現れることを期待します

──食欲、睡眠欲、性欲、人間の三大欲求のような欲はないんですか?

全部あるよ。でも、いくら食べても太らない体ではないから、リミッターはずしちゃうとつい食べ過ぎちゃう。『新宿スワンⅡ』の撮影で痩せなくちゃいけなくて、お粥と発酵食品を取り入れたら体のキレがよくなったし花粉症が治ったから、今もお粥に納豆入れた食事を続けているだけ。あとは、浅野(忠信)さんに聞いた、食事と食事の間を16時間あけるダイエット法もやってる。

──かなり禁欲的な生活に見えますけど。

ストイックだと自分で思っているわけではないけど…でも、確かに無味乾燥だよね(笑)。

──いつになったら華やかなロマンスの話が聞けるんでしょう。

今、彼女もいないですからねぇ。でも、仕事が入ったら全部ダメになるよね。他のことを考えるスペースがなくなるから。それはもう仕事が「一番」とか順位のことではなく、洗濯も掃除も手につかないくらい、ホントに何も考えられなくなるんです。それがきっかけで別れたこともあるしね。

──大変だね…。

急に連絡がなくなるから、彼女としたら「ナニ?」ってなるよね。長文のメールなんてくると、お願いだから僕を今、芝居以外のどこかに持っていかないでくれって思う。邪魔されたくないとか、乱されたくないとか、そういう次元のことでも、相手を遠ざけようとか抵抗しているわけでもないんです。芝居以外に選択肢がないの。そんなの相手も理解できないでしょう? 作品が終わるたびに、1~2週間は放心状態で立ち直れなくなるし。もう少しうまくできたら、もっとラクに暮らしているだろうな。妹にはよく言われます。「裕太兄ちゃんは絶対ヤダ」って。でも、ひどい男ってわけではないんだよね。「優しいんやけどね」とは言ってくれるから。ただ、意味がわからないんだって(笑)。

──そんな中野裕太さんにとって、リンちゃんとモギさんのご夫婦はいかがですか?

モギさんとリンちゃんは、見ているだけで幸せになれるオーラがあるんです。それはお二人がもともと持っているもので、タレント性とも言えると思う。リンちゃんは天真爛漫な女性で、モギさんは寡黙な人。女性があれだけ話してくれたら、モギさんみたいな男性は救われるだろうなとも思う。いつか僕にもぴったり合う相手が現れることは理想です。でも、自分の想像を超えた人じゃないとダメだろうなと思う。だって、自分が想像している範囲では、恋愛は無理だから(笑)。

映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』をチェック

Photos:Kenji Yamanaka
Interview&Text:Atsuko Udo
Hair&Makeup:Aiko Ono
Edit:Masumi Sasaki

Profile

中野裕太(Yuta Nakano)1985年、福岡県生まれ。演技を今井純氏に師事。2013年にGAS LAWを結成。映画『もうしません!』主演のほか、『遠くでずっとそばにいる』『新宿スワンII』などに出演。主演をつとめる日台共同制作作品『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』(通称:ママダメ)が、2017年5月27日より公開、台湾では6月16日より公開予定。粗野で繊細。聡明で阿呆。太陽と一緒になった海。蕾。非常に矛盾しているが、それでいて素直な人。

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