オランピア・ル・タン インタビュー「のんびりするのがいいわね。地中海のビーチで!」 | Numero TOKYO - Part 2
Interview / Post

オランピア・ル・タン インタビュー
「のんびりするのがいいわね。地中海のビーチで!」

talks #09
talks #09
セレクトショップ「ファリーン トーキョー(Faline Tokyo)」のポップアップイベントのため来日したオランピア・ル・タン(Olympia Le-Tan)。刺繍で施されたハンドメイドのクラッチバッグは、今や世界中のファッショニスタがこぞって愛用。ファッション界に欠かせない存在となった。新作コレクションやインスピレーション源について迫る。<「オランピア ル タン」新作の情報はこちら
ケイト・ブッシュはミューズのような存在
──コレクションテーマである「ザ レッドシューズ」は、1993年にリリースされたケイト・ブッシュのアルバムタイトルであり、ランウェイではその楽曲にのせてケイトのように妖艶に踊るモデルも登場しました。ご自身にとってケイト・ブッシュとはどんな存在? 「大好きなシンガーであり、ミューズのような存在でもあるわね。このアルバムと同時にリリースされたショートムービーがあるの。ケイト・ブッシュ自身が監督、主演を務めた作品で、赤いトゥシューズをテーマに、彼女の得意とするダンスのパフォーマンスや美しい衣装、ミステリアスな独特の世界観が広がっていて、とても魅了されたわ」
──そして20世紀初頭パリを一世風靡したバレエ・リュスがもうひとつのインスピレーション源ですよね。父親であるピエール・ル・タンさんが描いたバレリーナのプリントも印象的でした。バレエ・リュスへの思い入れとは? 「バレエ・リュスの持つ世界観は常に私の憧れでもあるの。革新的なパフォーマンスを披露したことで知られているけれど、もうひとつの面白い側面は、ピカソやキリコなど当時パリで活躍していたアーティストなどと様々な取り組みをしていて、バレエに留まらず、ファッションやアート、音楽にも新しい概念をもたらしたことね」
──今回のコレクションでは、上質なツイードやシルクシフォンなどを用いていますが、素材にはどんなこだわりがあるのでしょうか。 「シルクシフォンをふんだんに使って繊細なバレエの衣装を表現したわ。ベルベットも今回の世界観を作り上げるのに大切な素材だった。また、オートクチュール用の最高級のツイードを作るマリア・ケントの手織りによるオリジナルツイードを使って、コートやジャケットを作り上げたわ。素材のクオリティにはとてもこだわっていて、毎シーズン必ずスペシャルな素材を用いているの」

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