くせになりすぎる「折り顔」の世界 | Numero TOKYO
Culture / Editor's Post

くせになりすぎる「折り顔」の世界

作品集『折り顔』より
作品集『折り顔』より
「折り顔」をご存じでしょうか? 一枚の正方形の紙を、切り込みなどを入れることなく折り重ねて、顔を表現しています。小誌では映画レビューでおなじみの松尾貴史さんが1994年に編み出し、ライフワークとされているもの。松尾さんはEテレ『オリガミの魔女と博士の四角い時間』でも折り顔制作を担当されるなど、折り顔作家としても活躍中なのです。

作品集『折り顔』より
作品集『折り顔』より

もちろん、1枚の紙を、人やキャラクターの顔に似せて折り上げるだけでも驚き!なのですが……松尾貴史さんの「折り顔」のすごいところは、さらに、その人らしさが作品に漂っているところだと思います。簡単に言うと、つい話しかけてしまいそうになるというか、友達?のような? (私だけ?) 折りたくなるわけではなく(折れそうにない)、いつまでもただ眺めていられるのは、そういったらしさを含めて楽しめるからではないでしょうか。

作品集『折り顔』より
作品集『折り顔』より

さて、この二人は誰でしょう。

こういった世界的に有名な人物(向かって左は舌を出しています。右は愛と平和を歌った人です)から映画のキャラクター、え誰?というお顔まで、愛すべきご尊顔が並んでいます! 

作品集『折り顔』より
作品集『折り顔』より

松尾貴史さん本人もご登場。ほかのお顔はぜひ作品集を手に取って楽しんでほしい!

作品集『折り顔』
作品集『折り顔』

この作品集はもともと個展「折り顔展 2020」に合わせて作られたもの。個展は新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催延期となっていますが、作品集を含めたオリジナルグッズがオンラインにて発売中。ぜひのぞいてみてください。

Profile

伊藤さや香Sayaka Ito フィーチャー・ディレクター。フランス文化への憧れがすぎて、慶應義塾大学文学部仏文学専攻を卒業、フランス系アパレル会社に勤務。ファッション誌などのライターを経て、フランス版『Numero』の日本語訳小冊子の編集に携わる。その後『Numero TOKYO』に創刊メンバーとして参加。主に、映画、本、アート、ライフスタイルの企画を担当。もとよりカラックス、ジャームッシュ、クンデラなどの作家たちを愛しつつ、新たな(もうちょっと明るい)お気に入りを専ら模索中。プライベートでは2児の母。

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