すべてがトップクラスのクオリティ。韓国ウェディングフォト、完全レポート! | Numero TOKYO
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すべてがトップクラスのクオリティ。韓国ウェディングフォト、完全レポート!

昨年、念願だった韓国でのウェディング前撮りに行ってきました。スタジオ探しから手配まで、日本の代理店を挟まずに自身で行った、リアルな韓国前撮りをレポート! 普段からKPOPや韓国のファッションが好きで、とにかくクリエイティブの高さに衝撃を受けていたので、一生に一度の機会、どのように作られていくのか実際に体験したい! という思いで行ってきました。

写真に命をかける、韓国前撮りの魅力

まず、韓国の前撮りにはスドゥメ型と言ってスタジオ、ドレス、メイクを全て別の業者で行うパターンと、トータル型というスタジオ内で全て行う2パターンがあります。韓国での前撮りは、かける時間や予算も大きく、壮大なセットで行われるタイプのものと、白ホリのシンプルなスタジオのものなど、とにかく選択肢、スタジオ数が豊富! 

今回私は、Instagramで見つけた、スドゥメ型でソウルの江南エリアにある「ive studio」というスタジオで撮影をしていただきました。世界観を作り込みすぎず、ただ前撮りという特別感は残る、絶妙な空気感がドンピシャで好みだったので、ここで撮影するにはどうしたら良いのか? とあらゆる方法で調べました。

実は、韓国で前撮りのための日本の代理店もいくつかあり、現地での進行や通訳さんの手配など全て行ってくださるサービスもあったのですが、希望のスタジオとは提携しておらず…色々と調べた結果、返事がこなかったら諦めようと、スタジオのInstagramに直接メッセージを入れました。私自身、韓国語はほぼ話せず…papagoで翻訳して送ったのですが、なんと日本語でお返事が! その心遣いも嬉しく、絶対にここで撮りたい!と確信しました。

 

 

日本とは違うのが、韓国はプランナーさんがついてくださり、前撮り〜結婚式までトータルでコーディネートしてくれるスタイル。日本だと結婚式場のプランナーさんはつきますが、前撮りの撮影場所やそれに関わる手配など、結婚式に関わる全てのことを一緒に進めてくれるのはとても心強いですよね。スタジオから紹介いただいた「ee-yoo plan」の担当の方から早速メッセージが届きました。こちらも日本語で送ってくださり私はpapagoで返すというスタイルで当日までやり取りを行いました。

パリパリ文化に驚き! 事前準備もあっという間に完了

日程が決まったら、ドレス・ヘアメイクをお願いする場所を決めていきます。韓国で着てみたいドレスブランドもいくつかあったのですが、今回の予算には合わず断念。ドレスもヘアメイクもやりたいイメージをお伝えして、3~4箇所提案してもらい、決めました。全てInstagramアカウントを送っていただいて決めていったのですが、とても効率的でサクサク決まっていくのがよかったです。

これらの他に、当日ヘアスタイルをチェンジしてくださる方、ドレスの着付けや身の回りのお世話をしてくださるヘルパーさんを提携の方にお願いしました。さらに、私たちは全く韓国語が話せなかったので、通訳さんの手配もお願いしました。通訳さんは、プランナーさんのお知り合いの方経由でご紹介いただいた方。通訳さん無しでは撮影が成り立たなかったので、本当にお願いしてよかったです。

基本的には、費用や事前に決めなくてはいけない事項など、全てプランナーさん先導から送られてきたものを確認し、予算と調整しながら決めていけばOK。なんといっても韓国の「パリパリ文化(早く早く文化)」にびっくりしました。仕事の速さがすごいです。メッセージを送ったら大体2時間以内には必ずお返事があり、ちゃんと予約取れているだろうか…という不安もなく当日を迎えることができました。

ive studio。撮影に行ったのは11月だったので、クリスマスツリーもありおしゃれな空間でした。
ive studio。撮影に行ったのは11月だったので、クリスマスツリーもありおしゃれな空間でした。

諸々予約が完了したのは撮影の約2ヶ月前。当日までに、こちらで用意する必要があったのは、新郎の衣装、ドレスに合わせるシューズ、つけたいヘアアクセサリー。シューズはレンタルもできるかも?とのことでしたが、好みのものがなかった時が怖かったので2足持って行きました。指輪の撮影もしてくださるので、婚約指輪や時計など、物撮りしてもらいたいものや、やりたいことがある方は持参すれば大丈夫だと思います。

渡韓は撮影3日前に。撮影までの過ごし方

ドレスフィッティングのために、撮影前になるべく早く来れるタイミングで来て欲しいとのことだったので、撮影の2日前にドレスフィッティングを予約し、前日の夜には韓国に着くように向かいました。今回、撮影が渡韓のメインだったので、江南にある「L7 ガンナム バイ ロッテ」に宿泊しました。アクセスも良く、周辺にカフェやコンビニも多く、とっても快適に過ごせたのでおすすめ!

そしてドレスフィッティング当日。ドレスは、お店の内装もとっても可愛い「deibe seoul」というところに決めました。

約1時間半という短い時間で5~6着試着します。(さすが、パリパリ文化!)日本との違いは、1つのドレスでもアレンジがとにかく豊富なこと。全く違うドレスに見えるような工夫が凝らされており、その人らしい着こなしを提案してくれます。かなり短時間で決めなければならないので、事前に具体的なイメージをしていけると良いと思います。また、新郎の衣装と合わせた時の雰囲気も大事なので、ここに新郎の衣装も持参することをおすすめします!

通常とは異なるのかもしれませんが、フィッティングにはプランナーさん、通訳さんが来てくださりここで皆さんに初めてご挨拶することができました。みなさんとにかく優しく暖かく迎えてくださり韓国語で思いを伝えられない不甲斐なさを感じました…。

撮影では4着まで着られるということで、私服を混ぜることもできましたが、私たちは全てドレスに。ここにあるのは全てオリジナルデザインのドレスだそうで、日本ではなかなかみないカジュアルなドレスも多くあり、とてもテンションが上がりました。また、試着中常に写真や動画を皆さんが撮ってくれていて、何気ないシーンをたくさん収めていてくれるのは驚き&とても嬉しかったです。

ドレスが決まったら、ヘアチェンジ担当の方に決まったドレスと、やりたいヘアスタイルの希望写真を送ります。スタジオへのドレスの手配などは全てプランナーさんの方で行ってくれるので、この日はフィッティングのみ行けばOKです。

1日空いたのでこの日は観光。1日目に買っておいた飲むエルメスと呼ばれるビタミンを欠かさず飲み、当日に備えました(笑)。

そして、この日の夜に作家さん(フォトグラファー)の方からイメージボードが届きます。参考にしていたのはウェディングフォトではなく、ファッションビジュアルなどが多く、私自身、前撮り感があまりないおしゃれなカットが撮りたかったので、この資料を見て改めてこのスタジオにして良かったと思いました。

幸せな時間はあっという間! ついに撮影当日

そして、迎えた撮影当日! 朝8時頃に予約しているメイクショップ「frais seoul」に向かいます。以前、旅行に行った際に好きなアイドルが通っているメイクショップに行ったこともあり、今回もそこでお願いできるのか相談しましたが、基本的には提携内でお願いしたいとのことで、こちらに決めましたが、大満足! 新郎も、肌や眉を綺麗にしてもらいました。

今回、韓国で前撮りをしたい理由の一つがヘアメイクだったので、素敵に仕上げていただきまだ撮影は始まっていないのに…この時点でもう帰っていいと思うほど満足していました(笑)。

ヘアメイクが終わる頃にプランナーさんが迎えにきてくださり、車でスタジオに向かいます。

到着して、今回の撮影に関わる契約書のようなものにサインし、ドレスに着替えました。ちなみに、今回日本からお土産として大量にお菓子を買っていったのですがとっても喜んでいただけて良かったです!

事前にいただいていたイメージ写真をもとに、どんどん撮影が進行していきます。ここから終わるまで、あまり覚えていないほど楽しく、時間が過ぎるのが早く感じました。撮影中も、皆さんが写真や動画を撮りまくってくれています。

今回、ドレスに合わせてヘアも3回ほどチェンジしてもらいました。ヘアチェンジは「sogong」さんです。これまた素晴らしい技術…! あっという間に素敵すぎる韓国スタイルに仕上げてくださります。

どんなスタイルにするか、相談する時間もとにかく楽しく幸せでした。私自身、細かく希望があるほうだったのですが、アイデアが素晴らしく、最終的には、完全にお任せに! ドレスにあわせ、メイクも少しずつ変えてくれるのですが、それも毎回ため息が出るほど技術が高く…終始感銘を受けながらの撮影となりました。

撮影は10時頃からスタートし、終えたのは13時か14時頃だったと思います。途中、ピザやコーヒーのデリバリーをしてくれたり、言葉の壁を感じることなく、皆さんと本当に楽しく幸せな時間を過ごすことができました。

基本的には私たちは撮影もお任せスタイルだったのですが、1つだけ必ずやりたかったことがあり(ive studioで以前撮影していた方の真似っこなのですが…)マクドナルドを食べているカットも撮ってもらいました! 事前にお伝えしていたので、当日デリバリーを頼んでもらい、その場でデリバリー代を支払うというスタイルにしました。

そして、すべての撮影を終えたら、個室に新郎新婦それぞれ入って、コメント動画のようなものも撮ってくれます。ここにはカメラマンの方もいなく、1人でカメラに向かって話すのですが、とにかく優しく温かい時間だったことが嬉しく、私は涙ぐみながら話しました(笑)。

韓国のクリエイティブ、トップクラスのクオリティのワケとは?

撮影を終えて、約1ヶ月後、データが届き、レタッチをお願いしたいカットを25枚決定します。送られてきたデータはなんと約850枚!! そして、カットを決めてから1ヶ月後、レタッチ済みのデータを送っていただきました。私自身、今年に結婚式を予定しているので、招待状やペーパーアイテムに使用する予定です。


と、ここまで振り返ってみても、本当に夢のような素敵な時間だったなと思います。今回感じたのは、関わっているすべての方が自分のクリエイティブにこだわり、誇りを持ち「もっとこうしたら良いものになると思う」「これはどう?」と職種関係なく意見を出し合う姿、そして良いものがあがった時に拍手して褒め称えたり、お互いにリスペクトをしながら熱心に向き合う姿にとても感銘を受けました。

カットが画面に映し出される度、ヘアメイクさんやヘルパーさんがお直しに入ってくれたり、褒めてくれ、1日だけでもその非現実的な空間にいられるのも、とてもいい経験でした。

ウェディングフォトを検討している方、日本でやるよりは少し大変かもしれませんが、一生の思い出になったので、とってもおすすめです!! 

Edit & Text:Saki Tanaka

Profile

田中沙季Saki Tanaka ウェブ・エディター。大学卒業後、広告制作会社、ファッション誌の営業とプロデューサー経験を経て、夢だったエディターとして『Numéro TOKYO』に参加。コロナ禍で自分自身の考え方に変化があり、働き方や趣味も大きくアップデート。読書を通してセルフケアの方法を学んだり、K-POPのオタク活動で全国を飛び回っている。選ぶ服の色もカラフルに! 変わらず好きなものはファッション、旅行、美味しいご飯とカフェラテ探し。
Instagram @tannapp

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