青山ブックセンターで人気の著者・クリエイターが
選ぶブックフェア
「100人がこの夏おすすめする一冊 2016」開催中
本店では、2016年8月5日(金)より、「100人がこの夏おすすめする一冊 2016」
ブックフェアを開催中です。
作家、編集者、翻訳家といった本に関わる皆様をはじめ、建築家、写真家、女優など様々な方にこの夏のおすすめを選んでいただきました。
このフェアは2005年から「いい本をもっとたくさんの人に知ってもらいたい!」という思いから毎年夏に「この本は本当にいい!」と題して行っていたフェアです。“本の良さ”、“本屋の楽しさ”を多くの方に感じていただけたらと思います。
この夏、読む本をお探しのお客様に、“検索ではたどりつかない本との出会い”をお届けします。
是非、お店で書籍とコメントと合わせてご確認ください。
■開催期間 8月5日(金)~9月末 予定
■開催場所 青山ブックセンター本店
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
フェアのためにおすすめ本・コメントをお寄せいただいた方(五十音順 敬称略)
◎今年もたくさんの方に快くご協力いただき、ありがとうございました
青木淳(建築家) 網中いづる(イラストレーター)
石川直樹(写真家) 磯崎憲一郎(作家)
市橋織江(写真家) いとうせいこう(作家)
犬山紙子(エッセイスト) 植本一子(写真家)
宇多丸(ラッパー) 梅津庸一(美術家)
越前敏弥(文芸翻訳者) エリイ(chim↑pom/アーティスト)
大澤聡(批評家) 大友良英(音楽家)
大宮エリー(作家) 岡田裕子(美術家)
岡戸絹枝(編集者) 岡本欣也(コピーライター)
岡本光博(現代美術家) 岡本仁(編集者)
沖潤子(刺繍アーティスト) 落合陽一(メディアアーティスト)
甲斐みのり(文筆家) 鏡リュウジ(占星術研究家)
頭木弘樹(文学紹介者) 片岡義男(作家)
金子靖(編集者) 金原瑞人(翻訳家)
甲谷一(グラフィックデザイナー) 神藏美子(写真家)
亀山達矢・中川敦子(tupera tupera/絵本作家)
河内タカ(編集者) 菊池亜希子(女優)
岸政彦(社会学者) 北川フラム(アートディレクター)
木村俊介(インタビュアー) キュンチョメ(アートユニット)
工藤健志(青森県立美術館学芸主幹)
窪美澄(作家) 鴻巣友季子(英語文学翻訳家)
甲野善紀(古武術家) 小橋めぐみ(女優)
小林エリカ(作家) 小林忠(岡田美術館館長)
齋藤陽道(写真家) 最果タヒ(詩人)
サエボーグ(アーティスト) 酒井駒子(絵本作家)
坂口恭平(建築家) 佐久間久美子(ライター)
佐々木敦(批評家) 佐藤文香(俳人)
佐藤卓(グラフィックデザイナー) 佐藤良明(アメリカ文化研究家)
佐野研二郎(アートディレクター) 三辺律子(英米文学翻訳家)
柴田元幸(翻訳家) 嶋浩一郎(クリエイティブディレクター)
島田潤一郎(夏葉社) 島本了多(工芸家)
清水高志(哲学者) 白石一文(作家)
辛酸なめ子(コラムニスト) 吹田良平((株)アーキネティクス代表取締役)
末井昭(作家) 菅付雅信(編集者)
菅原一剛(写真家) 想田和弘(映画作家)
鷹野隆大(写真家) 田川欣哉(takram design engineering代表/デザインエンジニア)
武田砂鉄(ライター) 竹原義二(建築家)
タナカカツキ(マンガ家) たなかれいこ(食のギャラリー612主宰)
田根剛(建築家) 田村義也(南方熊楠顕彰会学術部長)
千葉雅也(批評家) 鶴岡真弓(ケルト芸術文化研究者)
天明屋尚(現代美術家) ドミニク・チェン(情報学研究者)
鈴野浩一(トラフ建築設計事務所) 中野京子(作家)
中ザワヒデキ(美術家) 中村文則(作家)
西崎憲(作家) 根岸麻子(sunui)
橋本麻里(ライター) 服部みれい(文筆家)
ヒグチユウコ(画家) 日野原健司(太田記念美術館主席学芸員)
福嶋亮大(文芸評論家) 藤崎圭一郎(デザイン評論家)
藤村龍至(建築家) 保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員)
堀部篤史(誠光社) ホンマタカシ(写真家)
前康輔(写真家) 前田司郎(劇作家)
町口覚(マッチアンドカンパニー) 松家仁之(作家)
松本卓也(精神医学者) 三潴末雄(ミヅマアートギャラリー)
南沢奈央(女優) 宮﨑裕助(哲学者)
森田真生(独立研究者) 山内マリコ(作家)
山口啓介(美術家) 山崎ナオコーラ(作家)
山崎まどか(コラムニスト) 山崎亮(コミュニティデザイナー)
ヨシタケシンスケ(作家) 渡辺浩章(鉄筆)
渡邉格(パン屋タルマーリー)
サエボーグも選書・コメントさせて頂きました。選んだ本はフランスの漫画家ダビッド・ベーの「大発作」です。
以前紹介したマルジャン・サトラピ(イスラム出身の漫画家。フランスに亡命して漫画家になる。戦争体験を書いた自伝の「ペルセポリス」など)にも影響を与えた作家です。
ダビッド・ベーの翻訳コミックスは日本ではこの本だけで、私はとても影響を受け続けている本です。他のも翻訳本出してほしいところです。フランス語読めない。。
「ある日突然、兄ジャン=クリストフがてんかん発作で倒れた。 1964年、てんかんの治療法はまだ見つかっておらず、発作の原因すら解明されていなかった。 突然の発作に、家族は戸惑い、苦悩した。 弟は、暗い独特なタッチの漫画で、兄と家族を生々しく描いた。 脳の手術しか手はないと言われるも、入院している術後の患者たちの特異な姿と行動に怖れをなす家族。 そこで、鍼治療、食餌療法、心療、心霊術と、両親は効き目があると耳にしたことをすべて試していく。
村人は突然起こる発作と奇声を気味悪がって出て行くことを暗に強要し、街で兄が倒れると人々は見せ物でも見るかのように群がってくる。 大人になった兄は、発作で倒れたのをヤク中と間違えられて、警察官から暴行を受けたこともあった。 母は息子のてんかんを治すことが自分の使命だと思い込み、ありとあらゆる可能性にしがみつく。 父は宗教に救いを求め、妹は早くから無関心を装う。 そして、弟は絵の世界に逃げ、陰鬱な絵を描くことで心の平静を保とうとする。
現代ではかなり有効な抗てんかん薬があるだけでなく、家族の会もあって本人だけでなく家族の心のケアも行われている。 だが、治療による救いはなく、周囲の人々の無理解といわれなき差別の目にさらされ続けた一家の苦しみは、並大抵のものではなかっただろう。 この漫画は、暗いタッチではあるけれど、なるべく兄に添おうとし、兄を受け入れようとしている作者の優しさに溢れている。 てんかんの子を持つ親が書いた本というのは読んだことがあるが、兄弟が書いた本というのは、そうないのではないだろうか。」(文・明石書店さんより引用)
サエボーグもコメントをよせています。是非、青山ブックセンター本店に行って手に取っていただけると嬉しいです。
おすすめ本全点とコメントの一部をwebにて公開です!フェアは29日まで。コメント全文はぜひ店頭でhttp://www.aoyamabc.jp/100summer/