シャネルとストラヴィンスキー。 | Numero TOKYO editor
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シャネルとストラヴィンスキー。

ちょっと前ですが、映画「シャネルとストラヴィンスキー」を観ました。

chanelfragrance

この映画は1920年代のパリにて、シャネルと音楽家ストラヴィンスキーの物語。美しい映像のバックにはストラヴィンスキーならではのメランコリックなピアノの音が流れ、視覚、聴覚ともにかなり研ぎ澄まされます。

この映画の見所は、物語の柱となるふたりの芸術家の恋の他に、香水好きの私にとって、名香「No5」の誕生が描かれていること。 マドモアゼル・シャネルが、調香師のエルネスト・ポーの差し出すNo5の試作品を嗅ぎながら「花ではなく女の香りがほしいの」と言った台詞は、まさにシャネルの香りに対する考えを示しているな~と。

さて、マドモアゼル・シャネルを好演する女優のアナ・ムグラリスは、実は2002年にシャネルの香水「Allure」のミューズに大抜擢されています。ちょうど私がファッションからビューティへと仕事の分野を変えた時期の発表会だったので、この香水は個人的な思い出も深い。モノクロの写真(カール・ラガーフェルドが撮影したものだったような記憶がありますが、、)には、一般にセレブリティとして認知される人ではなく、様々な分野で活躍する美し女性が広告写真に起用されていました。強い目力を持つアナは、その中でもひと際美しく、記憶に残っています。

私が最近、毎日のようにつけているシャネルの香水は「SYCOMORE」。

sycomore

香水の名前「シコモア」とは、希少性の高い木の名前。1930年にココ・シャネル本人が、「シコモア」と名付けた木箱を纏った香水を作ったことがあります。 当時彼女が旅先で嗅いだ、エキゾティックな木の匂いとサンダルウッドの香りに魅せられて、この香水を製作されたよう。

「シコモア」を肌につけると、大地に根を張る大きな落葉樹の木に包まれるようなウッディフレグランス。時間が経って香りが体温に溶けんだ頃に、サンダルウッドの香りが顔を出し、男性でも使えるユニセックスな媚びない香りです。私はこのフレグランスをニットとジーンズのスタイルにつけることが大好き。

シコモアの製作に携った調香師のクリストファー・シェルドレイクも「女性がほんの少し男性的な要素をプラスすると、よりその日とがセクシーに見える」と、以前インタビューした時に語ってくれたように、女を意識しないこの香りが不思議とより、自分が女性であることを意識させるのです。とてもCHANELらしいですよね。

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