さよなら | Numero TOKYO editor
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さよなら

大学1年生の頃、うちの大学がロンドンコレクションのお手伝いをしていたこともあり、

ナショナルヒストリーミュージアムの裏口から忍び込んで

彼の『highland rape』を見たのが初めてのショウでした。

その頃はすでにロンドンで大人気のショウで、びっくりするような顔ぶれがまだ若い

彼のショウに詰めかけていました。

大学から大学院にすすんだころ、同じく彼の恩師だった先生が私のコースディレクターだったこともあり、チケットを入手してもらってはショウに忍び込んでいました。

この頃まだロンドンでコレクションの発表を行っていた彼のショウのセキュリティは前代未聞で、

正規のチケットを持つジャーナリストまもちろん。、世界中から詰めかけるファンによって

会場の周りはロンドンコレクションではまれな大交通渋滞がおきるほどでした。

もちろん。ダフ屋もいましたし、偽のチケットも多く出回るしまつ。

ロンドンファッションが大きく復活したのは、彼の功績です。

何度かクラブで遭遇し、流れで朝ご飯を食べたお時も同じ大学の後輩だからと

ソーセージ&マッシュをおごってくれましたし、

彼のドレスを着てクラブにいたときは、真っ先に「俺のドレスいいねー」と褒めてくれました。

私は彼が先輩であることをとても誇りに思っていたし、

パリで、今、商業を重視したコレクションが大半な中、

我が道をゆく彼、パリコレクションではジャーナリストたちが心から楽しみにする

スペクタクルを続けていました。

彼のショウのチケットが届くと、毎回とってもうきうきしました。

昨日、Alexander MacQueenが死亡のニュースが流れた時、

色んなことが走馬灯のように思い出されました。

3月のパリコレでもまた彼の着ることのできる芸術の発表をとても楽しみにしていました。

とても悲しいです。

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