原宿と幻のカレー | Numero TOKYO editor
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原宿と幻のカレー

またもや前の話になりますが、遡ること11月号の原宿特集での出来事です。

取材を突き進めていくうちに、今はなき原宿名物のカレー屋“GHEE”の存在にぶち当たることしばしば。目下活躍中の数々の有名人がそこでカレーを食べては長居していたり、バイトをしていたり…原宿クリエイターのゆかりの地のひとつでありました。

そこで腕をふるっていたシェフ赤出川氏に話を聞きたいと思い、追いかけたところ、大日本印刷と防衛省に囲まれた市ヶ谷の地にひっそりと佇む、「café de momo」でシェフをしていると判明。原宿にあった頃、店の前を幾度となく通り過ぎはしたものの、私自体は赤出川氏のカレーを食したことがなく、人づてに聞いていたばかりでした。

そして、とうとう伝説のカレーの生みの親、赤出川氏にお会いできました。本誌では書ききれなかった(書けなかった)ような今や大活躍中のクリエイターのやんちゃ時代のエピソードやら、ご自身のカレー屋に至る経緯、当時の遊び仲間たちの今の活躍(出世)ぶり。こっちとあっちはそういうふうに繋がっていたんだと、いろんな人間模様が見えてきました。

とはいえ、そんな過去を懐かしみ、今さら掘り返して暴くというのが特集の主旨でもなく、いかに原宿が若者にとって、新しいことを始めるにあたって、昔も今も懐の深い街なのか、ということを伝えたかったのです。いい意味で田舎者と地元人が共存する街なのかも。またいつか原宿に戻りたいと、原宿を温かい目で見守っている赤出川氏のようなクリエイターがいるということに、じーんときました。

で、話をカレーに戻すと、当然ながらすごく美味しい。取材から何回か通っていますが、私が店にいる間にも、「原宿でよく食べてました」とわざわざやってきた方々もいました。私は遅咲きなGHEEカレーデビューですが、これから通っていきたいと思います。ちなみに、カレー以外も美味。最後に、現在しか知らない私にとっての、赤出川氏の印象は、とてもチャーミングな方でした。

一気に食べてしまい、写真を撮るのを完全に忘れてしまったので、お店の写真のみです。

 

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