「光」を切り口に草間彌生の芸術をたどる展覧会が開催中@草間彌生美術館 | Numero TOKYO
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「光」を切り口に草間彌生の芸術をたどる展覧会が開催中@草間彌生美術館

1Fギャラリー インスタレーションビュー © YAYOI KUSAMA
1Fギャラリー インスタレーションビュー © YAYOI KUSAMA

日本を代表する前衛芸術家・草間彌生の芸術を、「光」という新たな切り口からひもとく展覧会「パァーッと光が出て、キラキラッていろんなものが見えてくる。」が、草間彌生美術館にて開催されている。会期は10月8日から2027年1月31日まで。

草間彌生ポートレート Photo by Yusuke Miyazaki © YAYOI KUSAMA
草間彌生ポートレート Photo by Yusuke Miyazaki © YAYOI KUSAMA

草間は1929年、長野県松本市生まれ。幼少期から幻覚や幻聴を体験し、網目や水玉をモチーフとした絵画の制作を始めた。57年に渡米すると、ネット・ペインティングやソフト・スカルプチュア、鏡や電飾を用いたインスタレーション、ハプニングなど多様な表現を展開し、前衛芸術家としての地位を確立。帰国後もコラージュや版画、大型の絵画シリーズなど、精力的に制作を続けた。2026年8月14日、都内の病院にて97歳で亡くなった。

3Fギャラリー インスタレーションビュー © YAYOI KUSAMA
3Fギャラリー インスタレーションビュー © YAYOI KUSAMA

草間は、幼少期に体験した幻覚を「輝き」や「きらめき」、そして「オーラ」と表現している。内的世界からあふれ出たその輝きは、現実世界の光の描写を超え、作品へと昇華されてきた。

本展では、草間の長い画業を「光」という視点からたどり、その表現がどのように変化してきたのかを紹介する。50年代のドローイングや帰国後に制作されたコラージュに見られる、暗闇の中にイメージが光を帯びて浮かび上がるような表現。渡米期に確立された「無限の網」シリーズでは、画面そのものが淡く光を放つような視覚効果が現れる。さらに、80年代以降の極彩色による鮮烈な光彩を放つ絵画群、全画業の集大成ともいえる近年の大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」を彩るメタリックな光沢など、その表現は時代とともに変化を重ねてきた。禁欲的なモノクローム(単色)と、爆発的なポリクローム(多色)の両極へと広がる色彩表現にも、光への一貫した志向が見て取れる。

草間彌生『無限なる天国への憧れ』2020 © YAYOI KUSAMA
草間彌生『無限なる天国への憧れ』2020 © YAYOI KUSAMA

5F屋上ギャラリー インスタレーションビュー © YAYOI KUSAMA
5F屋上ギャラリー インスタレーションビュー © YAYOI KUSAMA

さらに、鏡や電飾が夢幻的な空間をつくり出すミラールームや、ラメを用いた版画・立体作品では、光は単なる表現対象にとどまらず、作品そのものを形づくる要素へと発展していく。金属箔が輝くモザイクタイルで彩られた大型立体作品や、日本初公開となる鏡を用いた梯子の屋外立体作品など、多彩な素材が生み出す光の表情にも注目したい。

「創作の源」であり「表現の手段」でもある光。草間の作品を通してさまざまな形で立ち現れる、その幻想的な煌めきをぜひ会場で体感してみてほしい。

「パァーッと光が出て、キラキラッていろんなものが見えてくる。」
会期/10月8日(木)~2027年1月31日(日)
会場/草間彌生美術館
※常設展はなく、展覧会ごとに作品は変わります。
住所/東京都新宿区弁天町107
時間/11:00〜17:30
休館/月、火、水曜(祝日を除く)、 年末年始(12月28日〜2027年1月6日)
料金/一般 1,100 円、小中高生 600 円
※チケットはウェブサイトからの日時指定の事前予約・定員制(各回90分)で、毎月1日10:00より翌々月分を販売開始します。窓口での販売はありません。
URL/https://yayoikusamamuseum.jp/

Text:Hinako Yano

 

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