その場の空気や周りの圧力に負けて、小さな嘘をついてしまう。『ディア・エヴァン・ハンセン』は、そんな誰にでもある経験が引き起こす事件をきっかけに、人々の心の機微を描いた物語だ。
主人公のエヴァン・ハンセンは社交不安障害を持つ高校生。カウンセリングの一環として、自分に宛てた手紙を書いている。だが、そんな手紙の一通が、自殺したクラスメイトのもとから発見されたことで、彼がエヴァンに残した手紙だと勘違いされてしまう。エヴァンが、亡くなったクラスメイトを自分の親友だったと嘘をついてしまうことから、事態は段々と大きくなっていってしまう……。
本作の作詞・作曲は「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」を手掛けたベンジ・パセックとジャスティン・ポール、脚本は、同じく若者たちの名作『RENT』に大きな影響を受けたスティーヴン・レヴェンソン。2016年のニューヨーク・ブロードウェイの上演では、多感で繊細な高校生の心を描いた傑作ミュージカルとして、社会現象になるほどチケットが完売となった。
日本初上演となる今回のプロダクションでは、柿澤勇人と吉沢亮がエヴァン・ハンセンを演じる。『ジキル&ハイド』他数多くのミュージカルでその実力を示す柿澤と、連続テレビ小説『ばけばけ』や映画『国宝』などで深みのある演技を見せた吉沢。繊細さと危うさを抱えた青年像を、それぞれがどのように立ち上げるのかに注目が集まる。
エヴァンの母ハイディ役には安蘭けいと堀内敬子、エヴァンが恋心を寄せるゾーイ役には木下晴香と松岡茉優が名を連ねるほか、周囲の人物たちにも実力派キャストが集結。誰もが孤独や喪失、後悔を抱えながら、それでも誰かとつながろうとする姿が、パセック&ポールによる美しい楽曲とともに描かれていく。
また、第25回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞し、数々の舞台・ミュージカルの演出で注目を集める小山ゆうなが翻訳・演出を手掛ける。
残酷で混沌としたSNS時代に、自分の居場所や他者との距離をどう見つけるのか。本作が描くのは、決して特別な少年だけの物語ではない。承認されたい、見つけてほしい、でも本当の自分を知られるのは怖い――そんな現代を生きる多くの人が抱える痛みが、エヴァンの物語には刻まれている。
ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』
脚本/スティーヴン・レヴェンソン
作詞・作曲/ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール
翻訳・演出/小山ゆうな
訳詞/高橋知伽江
音楽監督・歌唱指導/清水恵介
振付/松田尚子
出演/エヴァン・ハンセン:柿澤勇人/吉沢 亮*
ハイディ・ハンセン:安蘭けい/堀内敬子*
ゾーイ・マーフィー:木下晴香/松岡茉優*
コナー・マーフィー:立石俊樹/廣瀬友祐*
ジャレッド:上口耕平/須賀健太*
アラナ:高野菜々/宮澤佐江*
シンシア・マーフィー:瀬奈じゅん/マルシア*
ラリー・マーフィー:石井一孝/新納慎也*
尾関晃輔 澤村 亮 瀬崎宙乃 十川大希 福島玖宇也 藤田実里 渡邉 南
*=Wキャスト
日程/2026年7月25日(土)〜8月23日(日)
会場/EXシアター有明(東京ドリームパーク内)
チケット料金/S席 平日14,000円・土日祝15,000円 A席 平日9,000円・土日祝10,000円 Yシート 2,000円 U-25 5,500円
主催/ホリプロ テレビ朝日
問い合わせ/ホリプロチケットセンター 03-3490-4949
公式サイト/https://horipro-stage.jp/stage/dearevanhansen2026/
<愛知公演>
期間/2026年8月29日(土)~9月6日(日)
会場/御園座
主催/御園座/中日新聞社
問い合わせ/御園座 052-222-8222(平日10:00~18:00)
URL/https://www.misonoza.co.jp/lineup/month260829.html
<大阪公演>
期間/2026年9月10日(木)~21日(月)
会場/梅田芸術劇場メインホール
主催/梅田芸術劇場
問い合わせ/ 梅田芸術劇場 0570-077-039(10:00~13:00/14:00~18:00)
URL/ https://www.umegei.com/schedule/1357/
企画制作/ホリプロ
Text:Reiko Nakamura
