葛飾北斎『蛸と海女』が歌舞伎町で初公開 新宿歌舞伎町春画展WA 第3弾 | Numero TOKYO
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葛飾北斎『蛸と海女』が歌舞伎町で初公開  新宿歌舞伎町春画展WA 第3弾

新宿歌舞伎町能舞台・BONDにて「新宿歌舞伎町春画展WA」の第三弾となる「葛飾北斎・渓斎英泉 艶くらべ ー歌舞伎町花盛りー」が2026年5月31日(日)まで開催されている。5月1日(金)からは後期展示がスタート。さらに北斎の名作『蛸と海女』が、期間限定で5月10日(日)まで特別公開される。

「新宿歌舞伎町春画展WA」は、歌舞伎町から日本文化を発信することを目標に掲げるSmappa!Groupが主催する春画展のシリーズ企画。2025年7月に第一弾、2026年2月には豆判春画を紹介する第二弾を開催。DJで着物スタイリストであるマドモアゼル・ユリアと、春画をファッションから読み解くイベントも開催された。

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第三弾となる本展では、浦上蒼穹堂代表・浦上満氏の貴重なコレクションより約136点が公開される。葛飾北斎、渓斎英泉の春画を軸に、その系譜を受け継ぐ絵師たちの作品をあわせて紹介。

5月1日から10日までは、北斎の『喜能会之故真通』(きのえのこまつ)より『蛸と海女』が特別公開される。実はこの作品は、北斎の独創にとどまらず、師匠の盟友や同門の作家らの先行作品がある。さらに源流は『日本書紀』の「海女の玉取神話」まで遡るという。本展では本作品に連なる先行作品を同時展示。また、北斎の春画に描かれる、北斎自身が書いた詞書や、オノマトペにも注目してほしい。

葛飾北斎 大判錦絵『つひの雛形』より部分 文化9年(1812)浦上蒼穹堂蔵
葛飾北斎 大判錦絵『つひの雛形』より部分 文化9年(1812)浦上蒼穹堂蔵

そして本展のもう一つの柱は渓斎英泉。なんと、彼は北斎の近所に暮らしていたという。北斎の画風を慕い、学び、自らの画風を模索した作家であり、絵師としてだけでなく、戯作の執筆なども手がけた。そんな英泉の、作品での語りもぜひ合わせて楽しんで。

渓斎英泉 大判錦絵『屏風の前』文政年間(1818~30) 浦上蒼穹堂蔵
渓斎英泉 大判錦絵『屏風の前』文政年間(1818~30) 浦上蒼穹堂蔵

江戸時代の人々に「笑い絵」として親しまれてきた春画。そこには人間のおもしろさやおかしみが凝縮された世界がつまっている。そして江戸時代から変わることのない人間の営み。絵や言葉、着物や屏風の絵柄、仕草、隅々まで詰め込まれた情報を読み取りたくなる。
会場では手ぬぐいなどのオリジナルグッズも販売している。ぜひ、気軽に立ち寄ってほしい。

渓斎英泉 大判錦絵『あぶな絵』文政年間(1818~30)浦上蒼穹堂蔵
渓斎英泉 大判錦絵『あぶな絵』文政年間(1818~30)浦上蒼穹堂蔵

葛飾北斎・渓斎英泉 艶くらべ ー歌舞伎町花盛りー
新宿歌舞伎町春画展WA

会期/2026年4月4日(土)~ 5月31日(日)
時間/11:00~19:00 、金曜・土曜 11:00~21:00
※最終日5月31日(日)のみ17:00閉館 ※最終入場は閉館30分前
会場/新宿歌舞伎町能舞台・BOND
新宿歌舞伎町能舞台(総合受付):東京都新宿区歌舞伎町2-9-18 ライオンズプラザ新宿2F
BOND: 東京都新宿区歌舞伎町1-2-15 歌舞伎町ソシアルビル9F ※新宿歌舞伎町能舞台より徒歩約1分
チケット/(日付指定制)一般 2,200円 、学生 1,500円
URL/www.smappa.net/shunga/

Text:Hiromi Mikuni

 

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