音楽家・渋谷慶一郎が作曲、プロデュースを手掛ける「アンドロイド・オペラ『MIRROR』－Deconstruction and Rebirth －解体と再生－」のサントリーホールでの公演（11月5日）が決定。同公演では、今年6月にPRADA MODE OSAKAで初披露された最新人型ロボット「アンドロイドマリア」の初演奏が予定されている。
『MIRROR』は、AI知能を搭載したアンドロイドが歌い、60名超の豪華なオーケストラ、ピアノ、電子音、映像に加え、1200年の歴史を持つ仏教音楽の声明が融合する、全く新しいオペラ作品。これまでにドバイ万博をはじめ、パリ・シャトレ座や恵比寿ガーデンホールで上演されるなど、国内外で大きな注目を集めてきた。
サントリーホールを舞台に行われる本公演は、新作の上演に加え、これまでの作品の脱構築と再構成、そして生と死の境界を問い直すことで、解体と再生、人間とアンドロイドの間に生まれる新たな希望や可能性を模索する。新しくアレンジされた本作を、ヴァイオリニスト・成田達輝が率いる若手の俊英揃いのオーケストラがアンドロイド、電子音と協奏。また、2008年に逝去した渋谷最愛の妻“マリア”をモデルにした人型ロボット「アンドロイドマリア」が登場し、ステージ上での演奏やAI学習を進化させたヴォーカルとモーション、さらに、AIを用いたリアルタイムでの対話なども披露される。
他にも、国内屈指の音楽の殿堂として知られるサントリーホールならではの空間全体を使った演出にも注目。本公演では、客席がステージを取り囲む「ヴィンヤード（葡萄畑）形式」を活かして、客席側にも演奏者や声明による歌唱を配置。空間そのものがひとつの楽器となるような立体的な音楽体験が展開される。
音響はフィッシュマンズや坂本龍一の仕事などでも知られる日本を代表するエンジニア／アーティストのZAKが担当。“世界一美しい響き”をコンセプトにしたサントリーホール独自の空間音響に合わせて設計・配置したスピーカーによるミックスも見所のひとつとなっている。現在開催中の大阪・関西万博フランス館のアーティスティックディレクターを務めたビジュアルアーティストのジュスティーヌ・エマールによる映像演出も含めて、壮大なサウンドと圧巻の映像美を享受できそうだ。
なお、チケットは現在チケットぴあにて販売中。昨年の東京公演も早々に完売となっているので、気になる方はお早めにチェックを。
渋谷慶一郎 アンドロイド・オペラ『MIRROR』 ーDeconstruction and Rebirth ー解体と再生ー
日時／2025年11月5 日(水) 開場 18:00 / 開演 19:00
会場／サントリーホール 大ホール (東京都港区赤坂 1-13-1)
プレイガイド／チケットぴあ
SS席 20,000円、S席 12,000円、A席 8,000円、B席 5,000 円、C席 3,000 円(全席指定・全て税込)
Text: Tetsuya Sato
