現代音響芸術コレクティヴのサウンドウォーク・コレクティヴと、ニューヨークを代表するミュージシャン／詩人のパティ・スミスによる展覧会「コレスポンデンス」が、東京・清澄白河の東京都現代美術館にて開催中。会期は、2025年4月26日（土）〜6月29日（日）まで。
1970年代に脚光を浴びて以来、“パンクの女王”として今なお世界的な注目を浴び続けているパティ・スミス。小誌『Numero TOKYO（ヌメロ・トウキョウ）』でも近年、彼女を15年間追いかけ続けた写真家・富永よしえが撮り下ろした写真集についてインタビューを掲載している。
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パティ・スミスは46年にシカゴで生まれ、ニュージャージー州南部で育ったのち、67年にニューヨークへ移住。詩とロックを融合させた革新的なアルバム『ホーセス』（75年）でデビューして以来、数々のアーティストやミュージシャンに影響を与え、世界的な文化的アイコンとして知られる。音楽、著作、パフォーマンス、視覚芸術における業績は各分野で高く評価されており、グラミー賞に4度ノミネートされたほか、アーティストとしても活躍し、世界中のギャラリーや美術館で展示を行っている。
サウンドウォーク・コレクティヴは、アーティストのステファン・クラスニアンスキーとプロデューサーのシモーヌ・メルリが率いる現代音響芸術コレクティヴ。アーティストやミュージシャンとの共同作業により、コンセプトや文学、芸術的なテーマを検証するために、場所や状況に応じたサウンドプロジェクトを展開。
本展では、フィールドレコーディングによって採集された「音の記憶」、書き下ろしの詩、そしてそれらを増幅させる映像が交差するオーディオヴィジュアル・インスタレーションを制作。8つの映像が織りなす複数の物語が、原発事故や森林火災、動物の大量絶滅といったテーマを探求するとともに、芸術家や革命家を参照しながら、アーティストの役割や人間の本質を問いかける。
サウンドウォーク・コレクティヴとパティ・スミスの創造的な共同制作は10年以上にわたって継続し、「ヴェネチア・ビエンナーレ」の映画部門やニューヨークのクリマンズット・ギャラリー、コロンビアのメデジン近代美術館をはじめ、世界各地でのライブパフォーマンスや展覧会、上映、詩の朗読会、ワークショップなど、多岐にわたりコラボレーション作品を発表してきた。
アメリカ、ギリシャ、ブラジルなど、世界各地を巡回してきた本企画を日本で初公開する本展。開催地ごとに新しい作品を制作し、サイトスペシフィックな展示をすることで、常に形を変え続けている。今回は、サウンドウォーク・コレクティヴとパティ・スミスが日本の協力者とともに滞在制作した新作を発表。貴重なこの機会に、ぜひ足を運んでみたい。
※掲載情報は5月8日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。
「MOT Plus サウンドウォーク・コレクティヴ & パティ・スミス｜コレスポンデンス」
会期／2025年4月26日（土）〜6月29日（日）
会場／東京都現代美術館 企画展示室 B2F
住所／東京都江東区三好4-1-1
開館時間／10:00〜18:00
※展示室入場は閉館の30分前まで
休館日／月、5月7日
※5月5日は開館
料金／一般 ¥1,800
※小学生以下無料（保護者の同伴要）
URL／https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/MOTPlus-correspondences/
Text : Akiko Kinoshita
