戦後ドイツを代表する作家、アンゼルム・キーファーの個展が開催中
白髪一雄、高松次郎など、戦後日本美術の国際的な評価を確立させるうえで中心的な役割を担ってきたニューヨークを代表するギャラリー、ファーガス・マカフリー。その東京ギャラリー(東京・青山)を会場に、戦後ドイツの象徴的な作家であるアンゼルム・キーファー展「Opus Magnum」を開催中だ。
新表現主義の代表的な作家の一人、アンゼルム・キーファー。ヨーロッパ各所でナチ式に敬礼する自身の姿を撮影した写真シリーズ『占拠』(1969年)や、ナチスの無謀なイギリス侵略計画を取り上げた『あしか作戦』(1975年)などの写真作品で、ドイツの歴史や記録に迫ったことで知られる。その後は神話や宗教といった普遍的なテーマに関心を持ち、わらをキャンバスに付着させた絵画シリーズを制作。灰や粘土、鉛、シャラックなどさまざまな素材を混ぜ込む表現方法も特徴的だ。
本展は1998年以来、キーファーにとって日本での初めての個展となる。展覧会に合わせ、12名の著名な執筆者によるエッセイや各作品についてのテキストを収めたカタログも刊行予定。こちらも合わせてチェックしたい。
※掲載情報は4月12日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
アンゼルム・キーファー個展「Opus Magnum」
会期/2024年4月2日(火)〜7月13日(土)
会場/ファーガス・マカフリー 東京
住所/東京都港区北青山3-5-9
開館時間/11:00〜19:00
休館/日・月曜、祝日
URL/fergusmccaffrey.com/
※展示スペースの都合により、一度の入場者数を最大5名までに制限。入場待ちが生じる可能性あり。
Text:Akane Naniwa