冬の札幌で未来を体感する「札幌国際芸術祭2024」

2024年1月20日（土）から2月25日（日）まで、北海道・札幌にて「札幌国際芸術祭2024」が開催される。札幌市はユネスコ創造都市ネットワークに日本で唯一「メディアアーツ都市」として加盟している。本芸術祭では、「LAST SNOW」をテーマに、市内６会場を中心に、10カ国以上、約80組のアーティストの作品を展示。アート、テクノロジー、サイエンスなど、さまざまな領域を横断する作品や、未来へつながる試み、参加型のプロジェクトが登場する。

３年に１度開催される「札幌国際芸術祭（SIAF）」は、2014年にディレクターに坂本龍一を迎えてはじまった。その後2017年は大友良英、2020年はパンデミックにより中止。今年はディレクターに小川秀明を迎え、約６年半ぶりの開催となる。

中心となる会場は「未来劇場（東１丁目劇場施設）」「札幌文化芸術交流センターSCARTS」「北海道立近代美術館」「札幌芸術の森美術館」「モエレ沼公園」「さっぽろ雪まつり大通り２丁目会場」の６ヶ所。

札幌中心街にある「未来劇場（東１丁目劇場施設）」では、客席からステージ、舞台裏などにも作品を展示。チェ・ウラムの新作をはじめ、エイミー・カール、スーパーフラックス、中里唯馬、長谷川愛、国松希根太など19組が参加する。

2月４日から11日までは「さっぽろ雪まつり」が開幕し、札幌はいっそう賑やかになる。期間中の「大通２丁目会場」には、オーストラリアのアート＆テクノロジースタジオ「エネス」の作品が登場！

「北海道立近代美術館」では、展覧会「1924-2024 FRAGILE［こわれもの注意］」を開催。1924年から2024年現在のアートに焦点をあて、100年を再考する。さらに同館では芸術祭の連携企画としてアイヌアートを紹介する特別展「AINU ART─モレウのうた」も。

中心街から少し離れた「札幌芸術の森美術館」では「明和電機 ナンセンスマシーン展 in 札幌」が開催されている。楽器とアートを融合させてきた「明和電機」によるナンセンスマシーンが勢揃い。また、札幌芸術の森は、自然豊かなエリアにあり、野外には彫刻作品が展示されている。「芸森かんじきウォーク」など散策もおすすめ。

イサム・ノグチが手がけた「モエレ沼公園」では、新しい冬のスポーツを作る共創型プロジェクト「未来の札幌の運動会」が行われる。さらに、ガラスのピラミッド内では脇田玲の映像作品、普段は一般公開されていない雪倉庫ではフィンランド出身のユッシ・アンジェスレヴァとスイスのアーティストユニットAATBが、ロボットアームと氷と光のパフォーマンスを披露。

そして最後にもう一つ。冬の札幌を訪れて驚くのは、地下通路や地下街が充実していること。吹雪いている時など、地上では歩行者の姿が見えなくても、地下に降りると、多くの人たちが歩いている。本芸術祭では「地下公園」と題して、札幌の未来のための地下活用プロジェクトも展開とのこと。

美しい雪、賑やかな雪まつり、札幌の街を散策しながら、最新のアートに出合い、未来を想像する。ぜひ冬を楽しむ札幌の芸術祭へ！

札幌国際芸術祭2024
期間／2024年1月20日(土)〜2月25日(日)
会場／未来劇場（東1丁目劇場施設）、北海道立近代美術館、札幌芸術の森美術館、札幌文化芸術交流センター SCARTS、モエレ沼公園、さっぽろ雪まつり大通2丁目会場ほか
URL／2024.siaf.jp/
※詳細は公式HPにてご確認ください