「TERRADA ART AWARD 2023」ファイナリスト5組の展示がスタート | Numero TOKYO
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「TERRADA ART AWARD 2023」ファイナリスト5組の展示がスタート

Artwork by yang02, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)
Artwork by yang02, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)

新進アーティストの支援を目的とした現代アートアウォード「TERRADA ART AWARD」。そのファイナリスト5組による展覧会「TERRADA ART AWARD 2023 ファイナリスト展」が、東京・品川にある倉庫をリノベーションしたイベントスペース「寺田倉庫 G3-6F」にて開催中だ。

アウォードを通して、アーティストが活躍できる社会を紡ぐとともに、これからのアート業界を牽引する可能性を秘めたファイナリストが、自身の、そして日本のアートシーンの前例を超え、世界に羽ばたき、その存在意義を確立できるまでのキャリアを全力で支援することを目的とする「TERRADA ART AWARD」。ファイナリスト5組がエントリーした展示プランを元に独自の展示を創り上げ、未発表の新作を含む作品を個展形式で発表する展覧会がスタートした。

金光男は、熱源を備えた金属製の展示台に、蝋で作った赤いカヌーが時間とともにゆっくりと溶けて崩れていくインスタレーションなどを展示。溶けていく赤いカヌーは、別れ、イデオロギーの分裂だけでなく、新しい世界への旅立ち、平和と平穏への希望でもあるという。

Artwork by Mitsuo Kim, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)
Artwork by Mitsuo Kim, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)

冨安由真は近年関心を抱いている「視点の転換」をテーマにした作品を発表。見ること・見えることという概念への揺さぶりを行う。原田裕規は、移民が経験したプロセスを、言語学習のシャドーイングによる「声の重なり」と、自身の表情をデジタルヒューマンにトラッキングさせる「感情の重なり」によって再演する。

Artwork by Yuma Tomiyasu, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)
Artwork by Yuma Tomiyasu, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)

Artwork by Yuki Harada, Photo by Katsura Muramatsu
Artwork by Yuki Harada, Photo by Katsura Muramatsu

村上慧は、個人的な体験に作品という形を与えるとき、ドローイングにおける「輪郭線」の問題も同時に考えられるのではないか、というひらめきから生まれたインスタレーションを発表。やんツーは「美術」が忘れ去られてしまった未来を想像し、これらにまつわる人間のかつてのふるまいを模倣してみることで、「美術」を理解しようと試みる作品を発表する。

Artwork by Satoshi Murakami, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)
Artwork by Satoshi Murakami, Photo by Yusuke Suzuki (USKfoto)

ファイナリストに送られる各審査員賞にも注目だ。今後の活躍が期待されるアーティストらの現在を目撃して。会期は2024年1月28日(日)まで。

※掲載情報は1月13日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「TERRADA ART AWARD 2023 ファイナリスト展」
会期/2024年1月10日(水)~1月28日(日)
会場/寺田倉庫 G3-6F
住所/東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫 G 号)
時間/11:00~18:00(最終入館17:30)
URL/www.terradaartaward.com

Text:Akane Naniwa

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