水戸部七絵の作品をチャリティー販売へ @アニエスベー ギャラリー ブティック | Numero TOKYO
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水戸部七絵の作品をチャリティー販売へ @アニエスベー ギャラリー ブティック

東京・表参道のアニエスベー ギャラリー ブティックにて、気鋭の現代アーティスト・水戸部七絵(みとべ・ななえ)の個展が開催。アニエスベーによるチャリティー活動の一環として、一部作品の販売も行われる。会期は、2024年1月21日(日)まで。

一斗缶に入った油絵具を豪快に手でつかみ、大胆な色彩で重厚感のある絵画を制作する注目の現代アーティスト・水戸部七絵。2021年から東京藝術大学大学院に在籍し、22年からはオーストリアに交換留学。同年、自身初の作品集『Rock is Dead』も刊行した。(※1)
マイケル・ジャクソンなどの著名人を描いた初期作品をはじめ、これまでに“顔”をモチーフにした数多くの作品を制作。これらの作品を通して、人種や性別への差別や誤解などから生まれる社会問題と向き合ってきた。

(※1)参考記事:Numero.jp「水戸部七絵、初の作品集を記念した個展「Let’s Have a Dream!」 @銀座 蔦屋書店」

©Nanae Mitobe
©Nanae Mitobe

本展「座る人 “Sit-in”」では、レコードジャケットに描いた平面作品やインスタレーションのほか、水戸部が初めて本格的に取り組んだという立体作品『座る人』が注目を集めている。この立体作品は、60年にアメリカで行われた非暴力的な抗議活動「座り込み」から着想を得たもの。対立や分断が顕著になる現代において、改めて自由のあり方を模索するため、「この場所から動けないほど、重く重く、立ち退けられないほど、重く。私は、座る人を作った。」(本展ステートメントより)と、水戸部は話す。

また、ダメージが大きい同社の古着などを素材として制作された一部の作品は、会場で販売が行われ、収益金の一部は、海洋保全活動団体などへ寄付に充てられるという。

自身が肌で感じる現代社会を、時にポップに、時には皮肉に、大胆かつ独創的なスタイルで表現する水戸部。あふれ出るエネルギーを、ぜひその目に焼き付けて。

水戸部七絵 近影
水戸部七絵 近影

 

※掲載情報は12月27日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

座る⼈ “Sit-in”
会期/2023年12月16日(土)〜2024年1月21日(日)
会場/アニエスベー ギャラリー ブティック
住所/東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
料金/無料

時間/12:00~19:00

休館/月曜日、冬季休暇(2023年12月27日(水)〜2024年1月5日(火))
TEL/03-3406-6010

URL/www.agnesbgalerieboutique.jp/

Text : Manami Abe

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