三田真一×伝統工芸職人らによる展覧会@福岡県・太宰府天満宮
スタイリストという枠組みを超え、さまざまなクリエイティブ活動を展開する三田真一が、日本の伝統工芸職人らとともにつくった作品を公開。福岡県の太宰府天満宮にて、8月27日(日)まで開催中。
1997年よりスタイリストとして活動開始し、現在はファッション誌、広告、ライブ、映画、ドラマ衣装の他にサカナクションの山口一郎が率いるプロジェクト「NF」ではクリエイティブディレクターをつとめる三田真一。本誌でもサカナクションの山口一郎、メディアアーティストの真鍋大度とともにファッション、アート、テクノロジーの未来について語り合うなど、ジャンルを超えた先進的な取り組みを展開し、注目してきた。
数々のアートプロジェクトの実施や、文化芸術に対する意欲的な支援などを行う太宰府天満宮にて、個展「in-Spire -Breath of life- 呼吸」を開催。京都伝統工芸の後継者によるクリエイティブユニット「GO ON」のメンバーをはじめ、日本の伝統工芸職人らとの合作による作品や、現代の技術を取り入れた作品などを発表する。
京都からは、開化堂6代目当主の八木隆裕、朝日焼十六世の松林豊斎、中川木工芸の中川周士、金網つじ2代目の辻徹、革計画創造家の上月建太朗が参加。そのほか石川から、九谷焼上出長右衛門窯6代目の上出惠悟、長崎からマルヒロ3代目の馬場匡平、東京から堀口切子三代秀石の堀口徹も参加する。さらに、ライゾマティクスのアーティストらは音の出る装置を制作し、「NF」を率いるサカナクション・山口一郎と青山翔太郎による音が響くという。
時代に流されることなく、しかし時代とともに変わってゆく職人たちの手仕事に現代における大きな意味を見出したという三田。職人たちの思いや表現をもっと世の中に広めたいという思いから、自身の壮大な仮説をもとに、工芸の再構築への願いが込められている。神社の空間と共鳴した本展は、新たな工芸の魅力に触れられる機会となりそうだ。
※掲載情報は6月14日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
「in-Spire -Breath of life- 呼吸」
会期/2023年6月10日(土)〜8月27日(日)
会場/太宰府天満宮宝物殿 企画展示室
住所/福岡県太宰府市宰府4-7-1
時間/9:00〜16:30 ※入館は16:00まで
料金/一般500円、高大生200円、小中生100円
休館/7月17日を除く月曜
URL/keidai.art/event/932
Text:Akane Naniwa