日本屈指のアートコレクター・ 高橋龍太郎のコレクションに注目 @WHAT MUSEUM | Numero TOKYO
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日本屈指のアートコレクター・ 高橋龍太郎のコレクションに注目 @WHAT MUSEUM

日本屈指のアートコレクターである、高橋龍太郎のコレクション展が開催中。東京・天王洲の「WHAT MUSEUM」にて、2023年8月27日(日)まで。


寺田倉庫が作家やコレクターから預かっている貴重なアート作品を公開するコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM」にて、高橋龍太郎コレクション「ART de チャチャチャ ー日本現代アートのDNAを探るー」展が現在開催されている。
アートコレクターであり精神科医の高橋龍太郎が、1997年から本格的に始めたこの現代アートのコレクションは、現在3,000作品に及ぶ。本展では、同コレクションから約30組による約40作品を展示することで、日本の現代アートのDNAを探り、その魅力に迫る試みだ。

見附正康『無題』(2022年) ©Masayasu Mitsuke, Courtesy of Ota Fine Arts
見附正康『無題』(2022年) ©Masayasu Mitsuke, Courtesy of Ota Fine Arts


見どころの一つである“光と陰”をテーマにした展示空間では、岡村桂三郎の迫力ある大型作品や、杉本博司、井上有一、操上和美らの作品が共鳴。また、日本独自の伝統的な技法や素材、モチーフを取り入れて多様な表現で制作された、小沢剛や鴻池朋子、天明屋尚、山口晃、横尾忠則らの作品にも注目が集まる。

岡村桂三郎『獅子08-1』(2006年) Courtesy of コバヤシ画廊, Photo by Mareo Suemasa
岡村桂三郎『獅子08-1』(2006年) Courtesy of コバヤシ画廊, Photo by Mareo Suemasa

そして、日本の現代アートシーンを語るうえで欠かせない、60年代後半から70年代の日本の美術運動「もの派」を代表する榎倉康二や菅木志雄、関根伸夫、李禹煥らの作品も本展で網羅。ほかにも、精緻な技術を生かした現代の超絶技巧の作品群として、見附正康の大皿や山口英紀の水墨画、須田悦弘や橋本雅也らの彫刻からも目が離せない。

会期中には、同館では初の試みも。自然現象からインスピレーションを受けて作品制作を行う、能條雅由の公開制作「うつろいに身をゆだねて」をお見逃しなく。

現代アートが集結する濃密なコレクション。この機会にぜひご堪能あれ。

桑田卓郎『茶垸』(2010年) © Takuro Kuwata, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA, Photo by Keizo KIOKU
桑田卓郎『茶垸』(2010年) © Takuro Kuwata, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA, Photo by Keizo KIOKU

 

※掲載情報は5月2日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

高橋龍太郎コレクション「ART de チャチャチャ ー日本現代アートのDNAを探るー」展
会期/2023年4月28日(金)~8月27日(日)
会場/:WHAT MUSEUM SPACE1(1F)、2F
住所/東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫G号
料金/一般 1500円、大学生・専門学生 800円、高校生以下 無料
 ※オンラインチケット制。同時開催の展覧会観覧料を含む
時間/11:00~18:00(最終入場は17:00)
休館/月曜日、7月18日(火)(但し、7月17日(月・祝)は開館)
URL/what.warehouseofart.org/exhibitions/takahashi-collection-artdechachacha/

Text : Manami Abe

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