耽美な世界観で魅了する伝説のアーティスト・宇野亞喜良の個展が開催中 | Numero TOKYO
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耽美な世界観で魅了する伝説のアーティスト・宇野亞喜良の個展が開催中

半世紀以上にわたり、今なお多くの影響を与え続けるイラストレーター・グラフィックデザイナーの宇野亞喜良。東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)にて、伝説的な初期作などが公開中だ。

イラストレーション:宇野亞喜良 デザイン:大島依提亜
イラストレーション:宇野亞喜良 デザイン:大島依提亜

2022年にめでたく米寿(88歳)を迎えてもなお、精力的な活動を続け多くの影響を与えてきたイラストレーター・グラフィックデザイナーの宇野亞喜良。編集部員も注目する伝説のアーティストだ。

(参考)不思議の世界へ迷い込もう。宇野亞喜良展「鏡の風景」と、星野源ポートレイト

1950年代から半世紀以上にわたり、“黄金の左腕”を武器に常に時代の第一線で活躍してきた宇野。特に1960、70年代には寺山修司演出の天井桟敷公演をはじめ、アングラ系の劇団を中心としたサブカルチャーと深く結びつき、狂気や毒気、エロティシズム、情念を孕んだポスターやイラストレーション表現で一世を風靡してきた。街に貼られた宇野のポスターが次々とはがされたり、ポスターが先行して芝居にまで影響を与えたりすることも起こったのだという。

演劇実験室◎天井棧敷公演「星の王子さま」ポスター 1968年
演劇実験室◎天井棧敷公演「星の王子さま」ポスター 1968年

劇団人間座公演NO.17「愛奴」ポスター 1966年
劇団人間座公演NO.17「愛奴」ポスター 1966年

また、宇野といえばかわいらしさと妖艶さを併せ持つ少女像が特徴的だ。独特で耽美的な世界観は宇野の同世代から若い世代まで多くの支持を集める。近年では「自分と時代の波長が再び合ってきたことを実感」しているといい、1960年代当時に感じていた少女特有のかわいらしさに対する感覚をもとに、自分の少女像を自然に描けるようになったと話す。

本展では、俳句と少女をテーマにした作品シリーズ20点を津田淳子による特殊印刷設計によって新たな作品に蘇らせるほか、今回の印刷実験による新作の原点となる1960年代のポスター約50点が公開。最新作と初期作品とのシンクロニシティの場となった。時代を超え、普遍的な魅力を放ち続ける宇野の少女像(万華鏡)を堪能して。

「Keiko’s(ケイコの店)」ポスター 1967年
「Keiko’s(ケイコの店)」ポスター 1967年

「My Minitopia My Minica’70」ポスター 1970年
「My Minitopia My Minica’70」ポスター 1970年

※掲載情報は12月22日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「宇野亞喜良 万華鏡」
会期/2022年12月09日(金)~2023年1月31日(火)
会場/ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
住所/東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1F
時間/11:00〜19:00
休館日/日曜、祝日、2022年12月28日(水)~2023年1月5日(木)
TEL/03-3571-5206
URL/www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/

Text:Akane Naniwa

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