国内初、マン・レイのオブジェを集めた展覧会@DIC川村記念美術館
20世紀にアメリカとパリで活躍した芸術家、マン・レイ(1890–1976)。絵画をはじめ写真、オブジェ、映画など多岐にわたる作品を手掛けた。中でも「我が愛しのオブジェ」と称したオブジェ作品に注目し、国内所蔵のオブジェ約50点を軸に、関連作品や資料など約150点を紹介する展覧会が、DIC川村記念美術館(千葉)にて開催。
マン・レイは、1890年アメリカ・フィラデルフィア生まれ。初期はキュビズムに傾倒し絵画を制作、後にレディ・メイドを手掛けたマルセル・デュシャンとの出会いを通して世界をひろげ、前衛的なオブジェの制作も始めたという。
生涯にわたり自由に制作されたオブジェは、ものや言葉の詩的な組み合わせによって成り立っている。本展では、『破壊されざるオブジェ』、『贈り物』、『ニューヨーク 17』など代表作を含む、国内所蔵のオブジェおよそ50点が公開。さらに、ストックストックホルム近代美術館の協力を得て、マン・レイが「我が愛しのオブジェ」と題して約30点のオブジェを取り上げた、手書きのアルバムの内容も本邦初公開。関連する作品や資料を合わせ、約150点が紹介される。
また、独自の手法で同じ主題のオブジェを再制作したことも特徴的だ。「芸術作品のオリジナリティ」という大きな問いに対するひとつの提案が含まれていることが伺えるだろう。本展では、メトロノーム作品4点、アイロン作品3点、さらに写真とオブジェなど、同モチーフが複数展示され、バリエーションの対比が可能だ。
マン・レイの展覧会の中でも、オブジェに特化した展覧会は国内初。貴重なこの機会をお見逃しなく。
※掲載情報は10月6日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
「マン・レイのオブジェ
日々是好物|いとしきものたち」
会期/2022年10月8日(土)〜2023年1月15日(日)
会場/DIC川村記念美術館
住所/千葉県佐倉市坂戸631
時間/9:30〜17:00(最終入館時間 16:30)
休館日/月曜(ただし10月10日、1月2日、1月9日は開館)、10月11日(火)、12月25日(日)~1月1日(日)、1月5日(木)、1月10日(火)
料金/一般 1,500円、学生・65 歳以上 1,300円、小中学生・高校生 600円
TEL/050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL/kawamura-museum.dic.co.jp
Text:Akane Naniwa