有機的で優美な彫刻のような器。ゾーイ・パウエルの日本初個展@I’M OK | Numero TOKYO
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有機的で優美な彫刻のような器。ゾーイ・パウエルの日本初個展@I’M OK

ハッと目を奪われ心まで鷲づかみにされる、卵の殻ような、繭のような有機的で優美な造形。そして生命力にあふれるこのオブジェは、フランス系アメリカ人作家、ゾーイ・パウエル(Zoe Powell)の作品。

「Dwell」、「American Craft、Ceramics Monthly」などに掲載され、世界各国のさまざまなギャラリー、学術機関、美術館にも展示されているゾーイの作品が、10月8日よりI’M OK 代官山、 I’M OK 千駄ヶ谷、 I’M OK 二子玉川にて順次開催となる日本初の単独展「Ethereal」でお目見えする。

ウィリアム&メアリー大学で美術と生物の博士号を取得したゾーイは、陶芸と並行して生物学を学び、発生学、寄生虫学、植物学、 形態学にも造詣が深く、現在はミネソタ州セントポールにパートナーとともに設立したギャラリー兼ネイティブクレイプロダクションスタジオ「Studio Alluvium」を拠点に活動している。

自ら収集した粘土や鉱物を加工し、土本来の光沢を出すために釉薬は使用せず、一点一点手作業で磨き上げた彫刻のような器を創作。地元で採取した素材を使うことはサスティナビリティの実践であるという考えのもと、素材に敬意を払い、責任を持つ制作プロセスを目指しているという。

「私の作品のテーマは、強さ、不確かさ、そして聖域の間のバランスを見つけること。作品を通じて、感情の変化が時間の経過とともに身体にどのような影響を与えるのか、器の中の空間がどのような安らぎを与えるのか。それを記録し続けていきたい」

そう語るゾーイの作品は、子宮、繭、種子のさやなど自然界のモチーフがもとになっている。脆弱な生命を包み込み保護するための構造が持つ詩的な象徴性、構造としての説得力、視覚的な美しさをそれらのモチーフを掛け合わせ、抽象化することで生まれた作品群には、生き生きとした軽やかさ、力強さ、洗練された美しさが宿る。ぜひこの機会に、ゾーイの独創性豊かな素晴らしい作品に触れてみてほしい。

ゾーイ・パウエル「Ethereal」
10月8日(土)~10月16日(日) 
会場/I’M OK代官山(11:00〜19:00)
住所/東京都渋谷区猿楽町10-8 1F

10月22日(土)~10月30日(日)
会場/I’M OK千駄ヶ谷(11:00〜19:30)
住所/東京都渋谷区千駄ヶ谷2-11-1

11月3日(木)~11月13日(日)
会場/I’M OK二子玉川(10:00〜20:00)
住所/東京都世田谷区玉川3-17-1 玉川髙島屋S・C南館1F

Instagram:@iam_ok_store

Text:Chiho Inoue

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