日仏デュオK-NARF & SHOKOによるSFフォトグラフィープロジェクト公開中 | Numero TOKYO
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日仏デュオK-NARF & SHOKOによるSFフォトグラフィープロジェクト公開中

東京・青山のアニエスベー ギャラリー ブティックにて、日仏デュオK-NARF & SHOKOによる展覧会が開催中。ユーモアに富んだ空想的な作品群は、想像と現実が絶妙に交差する世界に観るものをいざないながら、環境汚染についてひとつの問いを投げかける。

©plasteontology_society
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K-NARF & SHOKOは、1970年フランス生まれのK-NARFと、1987年静岡生まれのSHOKOによるデュオ。独創的でユーモアに富んだ手法で、鑑賞者の想像力を刺激する作品を制作している。

本展では、アニエスベーが支援する海洋科学探査船「タラ号」からインスピレーションを受けた作品を公開。鑑賞者を500年後の未来である2525年へとタイムトラベルさせるSFフォトグラフィープロジェクトだという。

©plasteontology_society
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本プロジェクト実現のため、K-NARF & SHOKOは新しい科学である「PLASTÉONTOLOGY/プラステオントロジー(古生物学+プラスチック)」を発案。実際に、地中海にあるメノルカ島にラボラトリーキャンプを設置し、2人の古プラスチック学者として空想の研究旅行に出たという。過去・現在・未来があらゆるところでつながり、現実と想像が混ざり合うこのストーリーは、遊び心にあふれながらも、プラスチックによる環境汚染について観るものの興味を喚起するだろう。
また、展示される作品はすべて、彼らの他のプロジェクトと同様2008年に発明したブリコラージュ・アートに通ずる「TAPE-O-GRAPHY」というネオアナログ写真加工技術を使用している。型にはまらないアプローチも必見だ。

©Samuel Bollendorff
©Samuel Bollendorff

また、アニエスベー渋谷店3Fカフェスペースではフランス人フォトジャーナリスト、サミュエル・ボレンドルフによる個展「人魚の涙」も開催中だ。不都合な事実から目を逸らし続けることで引き起こされている現実を、作品で可視化し、自分ごととして関心を引き寄せることを目的とするボレンドルフ。タラ号での大規模な調査によって見えた、環境汚染の危機的な現状を見せる。どちらもお見逃しなく。

※掲載情報は9月30日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「K-NARF & SHOKO「PLASTÉONTOLOGY EXPEDITION
Episode 3:“The message” An Extra-Ordinary exhibition」

会期/2022年9月17日(土)~10月16日(日)
会場/アニエスベー ギャラリー ブティック
住所/東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
時間/11:00〜20:00

Samuel Bollendorff「人魚の涙」
会期/2022年9月16日(金)~10月16日(日)
会場/アニエスベー 渋谷店3F café
住所/東京都渋谷区神宮前 6-19-14
時間/11:00 – 20:00

URL/www.agnesb.co.jp/news/2209_galerie/
Instagram/@agnesb_galerie_boutique

Text:Akane Naniwa

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