女性型ロボット「フェムボット」をテーマにした展覧会@人間レストラン | Numero TOKYO
Art / Post

女性型ロボット「フェムボット」をテーマにした展覧会@人間レストラン

アリソン・デ・フレン 『機械の花嫁』 ビデオ
アリソン・デ・フレン 『機械の花嫁』 ビデオ

女性型ロボット「フェムボット」。一貫してフェムボットを創作活動の主題にする、国際的な女性アーティスト4名による展覧会が開催中だ。会場は、東京・歌舞伎町の観光名所だったロボットレストランの照明を見ながら飲める店として話題となった、人間レストランにて。

本展のタイトル「それヤレんの?」は、新たに開発されたフェムボットが主流メディアで紹介されるたび、ネット上に拡散するコメントから。この反応に応えるべく、現在東京を拠点に活動するアーティスト エレナ・ノックスがキュレーションを手がける、フェムボットを主題に創作を続ける女性アーティストによる展覧会が開催されている。

エレナ・ノックス『計算』 ビデオ
エレナ・ノックス『計算』 ビデオ

参加するのは国際的な活躍がめざましい、アリソン・デ・フレン、菅実花、エレナ・ノックス、リン・シンの4名。ビデオ、インスタレーション、写真、ドローイング、ペインティング、そしてソーシャルドキュメンタリーとディベートといったメディアの領域を横断して活動し、女性としてのアイデンティティを持つ4名に焦点を当てる。「女性がフェムボットについてのアートをつくる」ことをテーマにした展覧会は、おそらく史上初の試みとなる。

リン・シン『風の強い空間』トリプルチャンネルビデオ
リン・シン『風の強い空間』トリプルチャンネルビデオ

ロボットはセクシーであるべきなのか? テクノロジーの未来を決定づけるのは何か、そしてこの現場を再設計するのは一体誰なのか? これらの問題に向き合うため、女性らしさの具現化を既成事実として客体化し、提示している人々が、女性自身がどう考えているのかを理解する必要があると言えるだろう。
本展ではユーモアと脱構築を用い、見慣れた形象を理論的に再検証することで、フェムボットという現代的な現象について最新の魅力ある批評を提示するという。会期は8月5日(金)まで。ぜひお見逃しなく。

※掲載情報は7月27日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「それヤレんの?」:フェムボット現象
キュレーター:エレナ・ノックス
apexart (ニューヨーク) 国際コンペティション受賞企画
会期/2022年7月10日(日)〜8月5日(金)
会場/人間レストラン
住所/東京都新宿区歌舞伎町1-13-11甲斐ビル 4F ※展覧会はネット上でも開催。
時間/14:30〜23:00
休日/月
URL/apexart.org/knox.php

Text:Akane Naniwa

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する